「成人式」晴れ着に変化 SNSでスーツ選び/振り袖シックに【ほっとライン×S編】

熊本日日新聞 | 2023年1月7日 11:30

 9日は「成人の日」。8~9日は熊本市を含む県内19市町村が従来通り「はたち」を対象とした式典を予定しており、晴れ着に身を包んだ若者で街が華やぐ。新型コロナウイルスによる中止や規模縮小を経て3年ぶりの通常開催となる成人式の変化を探った。

「ザ・スーツカンパニー アミュプラザくまもと店」で成人式向けに支持されているスリーピースやネイビーのスーツ=熊本市西区
振り袖のレンタルや撮影を手がける「ロイヤルスタジオ浜線店」で人気の、色味や柄を抑えたシックな振り袖(同店提供)

 スーツ専門店を全国展開する「ザ・スーツカンパニー」は、今年の成人式商戦が早めに動き出すとみて、割引キャンペーンのスタート時期を昨年9月末と1カ月前倒しした。

 アミュプラザくまもと店(熊本市西区)マネジャーの遠藤寿俊さん(27)は、「実際、成人式用のスリーピースなどを年内に準備する客が昨年より5割ほど増えた」と語る。

 今年の「新成人」は大学入学式などがコロナ禍で中止となり、初めてスーツを購入する人が多いとみられる。「以前はスタッフがいくつか選んで提案していたが、今は事前にインスタグラムで好みの色やデザインを調べ、『こんなスーツが欲しい』と具体的にリクエストされる」と遠藤さん。買い物行動にもSNSが影響しているようだ。

 振り袖の流行には大きな変化が。レンタルや撮影を手がける熊本市南区の「ロイヤルスタジオ浜線店」では、色味や柄が少ないシックなタイプが1番人気に浮上した。以前は赤やターコイズブルーのカラフルでモダンな柄が中心だったが、「髪形やメークを含めて全体をシンプルにまとめるのが流行している」という。

 「前撮り」に力を入れる人が増えたのも今年の特徴だ。同店は2021年夏の店舗リニューアルに合わせて前撮りと当日の振り袖レンタル・着付けのセットプランを拡充。20万円を超える高額プランが人気だ。

 「コロナの影響で旅行やテーマパークに行きづらかった分、ヘアメークなどで変身して写真を撮ることが若者の娯楽の一つになった」と店長の稲葉春香さん(34)。アイドル応援用のうちわなど「推しグッズ」を持ち込んで撮影に臨む女性もいるという。

美容室「ヘアーコパイン」が今年の成人式向けに提案するヘアアレンジ。ドライフラワーのほか、ゴールドやシルバーのゴムひもを使ってまとめる=熊本市中央区
「エー・アール アザレアローズ アミュプラザくまもと店」で、成人式後の同窓会に着る服を選ぶ若者たち=熊本市西区

 熊本市中央区の美容室「ヘアーコパイン」では、成人式の予約数がコロナ前の水準に戻った。

 8~9日にかけて約70人にヘアセットとメークを施すが、「髪形そのものより髪飾りに凝る女性が多い」とスタイリストの川越友加里さん(29)。定番の造花やドライフラワーのほか、ゴールドやシルバーの水引風のワイヤやゴムひも、金箔[きんぱく]などで豪華かつ品良く仕上げるのがトレンドだ。

 成人式後の同窓会で着るフォーマル服の需要も回復した。熊本市西区の「エー・アール アザレアローズ アミュプラザくまもと店」で中学の同窓会用の服を選んでいた木村夕芽さん(20)=同市中央区=は「明るい髪色が映える黒のワンピースを探しています」。

 同店の昨年11~12月の売り上げは、前年同期の2倍に増えた。店長の早田美由希さん(31)は「昨年の同窓会を延期して今年開く学校もあり、2学年分の来店がある」と笑顔で語る。

 売れ筋は、ロング丈で膝から下が広がるマーメイドラインのワンピース。友人の結婚披露宴や卒業式の謝恩会などに使い回すことを想定し、「普段使いのワンピースとドレスの中間くらいのデザインを選ぶ人が多い」と早田さん。

 動きやすい「パンツドレス」も支持を集めており、「晴れの日」のいでたちの選択肢は広がっているようだ。(横川千夏)

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