フジテレビの広告、再開見通せず 企業から厳しい声相次ぐ
フジ・メディア・ホールディングス(HD)は27日にフジテレビの港浩一社長と嘉納修治会長(フジ・メディアHD会長兼任)の辞任を発表したものの、フジテレビへの広告を差し替えている企業からは厳しい声が相次いだ。同日の記者会見に対しても批判が起こり、広告の再開は見通せない。
広告を差し替えた外食企業の担当者は「新社長は内部の人間でガバナンスを刷新できるのか疑問だ」と指摘。通信企業の担当者は「第三者委員会の報告書がまとまり、再発防止策が確認できるまで再開は無理だろう」と述べた。「何も進展していない」(エネルギー企業)「後手に回ってしまっている」(食品メーカー)と対応の悪さを指摘する声も多かった。
フジテレビはACジャパンに差し替えた1月のテレビCMの料金を請求しない方針を広告主に通知し、2月以降もキャンセルを認めている。2024年3月期のフジテレビの地上波広告収入は1473億円だった。
新社長に就任するフジ・メディアHD専務の清水賢治氏は4月以降の広告枠の販売交渉も止まっていると明らかにした。