住宅ローン世帯の返済負担増 日銀の追加利上げ、預金金利上昇
日銀の追加利上げで住宅ローン金利が上昇する見通しだ。変動型を借りている世帯の返済負担が増えたり、新たに住宅を購入するハードルが上がったりすることが予想される。恩恵としては預金金利の引き上げで受取利息がアップしそうだ。外国為替市場で過度な円安が是正されれば輸入品が安くなる可能性がある。
みずほリサーチ&テクノロジーズによると、今回の追加利上げは家計全体では約5600億円のプラス効果があると見込む。預金金利や有価証券の利回りの上昇などを考慮した。だが、住宅ローンなどの負債が残る20~50代の世帯に限ると返済負担増が預金金利の上昇分を上回り、差し引きでマイナスになる。返済期間35年の変動型住宅ローンで3千万円を借りた場合の試算では、金利が0・35%から0・6%に上がると、0・35%のままだった場合と比べ、返済総額が約130万円増えるとしている。
銀行が変動型の住宅ローンの適用金利を見直すのは一般的に4月と10月だ。auじぶん銀行によると、金利上昇に備えた繰り上げ返済などの問い合わせが増えている。