古墳の街に野鳥を訪ねて <KUMAMOTOとりさんぽ>

熊本日日新聞 2025年1月24日 17:00

 「そうしょくふんおんせんまちやま鹿おとずれました。まちちゅうしんおだやかにながれるいっきゅうせんきくがわは、むかしからふねようしてもつはこぶことができ、こめづくりもさかんだっただろうとおもいながらすいでんたいかいました。

ハヤブサの仲間チョウゲンボウ
ハヤブサの仲間チョウゲンボウ

 まずさいしょったのは、ふゆどりのチョウゲンボウです。じょうくうでホバリング(くうちゅうてい)しながら、ネズミやむしなどのしょうどうぶつねらっています。きゅうこうしましたが、りはしっぱいでした。ねらわれたほういのちがけでげますので、そうたやすくらえることはできません。

尾羽が長いオナガガモ
尾羽が長いオナガガモ

 んぼのちかくには、みずきょうきゅうするいけすうしょにありました。そっとのぞくと、オナガガモがいました。カラスよりおおきくてちゃいろあたまで、ながくびからむねつづしろいろとくちょうです。あきわたってきたときにはみじかかったばねも、まえとおりすっかりながびています。

ナポレオンハットをかぶったようなヨシガモ
ナポレオンハットをかぶったようなヨシガモ

 つぎはいったのは、すこちいさいヨシガモです。あたまからくびこうほうにのびるちゃいろと、まわりからきんぞくこうたくはなみどりいろはねいろとくうつくしく、まるでナポレオンのぼうをかぶっているようです。

海ガモの仲間ホシハジロ
海ガモの仲間ホシハジロ

 いけおくると、なんとうみガモのホシハジロがいました。あたまからくびと、っかで、ちがうことはありません。ないりくせいのカモはそうしょくせいですが、うみガモはぎょしょくせいです。せんすいしやすいように、くちばしからあたまりゅうせんけいをしています。あしふねのスクリューのように、からだうしがわについていて、すいちゅうでのおよぎはおのものです。

 きくがわりゅういきには、いわがわこうがわかみうちがわ迫間はざまがわなどかずおおくのりゅうながれ、みずかんきょうゆたかです。ちょうだけでも、カモのほかに、セキレイやサギなどさまざまのしゅせいかつしています。そのことは、せいぶつようせいゆたかであるあかしでもあります。

岩場で生活するイソヒヨドリ
岩場で生活するイソヒヨドリ

 さいに、やま鹿のシンボルどういわのぼりました。おおむかしいしころがかいていにたまり、れきがんとなってりゅうしたいわからのながめは、きんりんちょうそんまでいちぼうできます。そのがんまえとりながらいにしえれきおもいをはせていると、とつぜんイソヒヨドリがあらわおどろきました。あおっぽいからだはらのレンガいろうつくしく、「ここにいるよ」とあいさつしているようです。ほんらいは、かいがんいわせいかつするちょうです。30ねんほどまえからすこしずつないりくはいんできましたが、おそらくコンクリートのたてものぞうしたかんきょうへんてきおうしているとおもいます。

山鹿市を見守る不動岩
山鹿市を見守る不動岩

 どういわはまさしくいわですが、わたしたちにんげんかつどうによってちょうたちのせいかつかんきょうおおきくへんしないことを、まつられているどうみょうおうさまにおねがいしてたんぼうたびえました。(ほんちょうかいくまもとけんちょうなかただし


学びの止まり木

せいぶつようせいとは


 おおくのきものたちは、たがいにつながりをもっていのちささえています。きゅうじょうせいぶつは40おくねんというながれきなかで、さまざまなかんきょうてきおうしてしんしました。そして3ぜんまんしゅともいわれる、ようせいぶつまれました。すべてのどうしょくぶつにはそれぞれにせいがあり、すべてがそんざいすることでちょくせつてきあるいはかんせつてきにつながってきています。つまりすべてのせいぶつは、なんらかのやくわりをもってきているので、ようせいぶつひとつもないといわれます。
 わたしたちにんげんもそのなかせいかつしています。たとえばごろべているさかなくすりげんりょうになるしょくぶつぜつめつしたら、どうなるでしょう。そこで1992ねんに、「せいぶつようせいじょうやく」がきゅうサミットかいさいたくされました。ようせいには、「せいたいけいようせい」「しゅようせい」「でんようせい」のみっつがあるとされます。じょうやくは、きゅうせいぶつようせいについてかんがえ、それをぜんすることをもくてきとしています。みなさんも、ようせいについて調しらべてみませんか。

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