作家の李恢成さん死去、89歳 外国籍で初の芥川賞
在日朝鮮人2世として生まれ、外国籍で初めて芥川賞を受けた作家の李恢成(り・かいせい、本名=イ・フェソン)さんが5日午後1時38分、誤嚥性肺炎のため東京都の病院で死去した。89歳。ロシア・サハリン(旧樺太)生まれ。家族葬を行った。喪主は妻許承貴(きょ・しょうき)さん。
戦後、日本に引き揚げ、札幌市に定住した。早稲田大卒業後、朝鮮新報社などを経て、1969年に「またふたたびの道」で群像新人文学賞を受賞。72年には「砧をうつ女」で芥川賞を受けた。
87年、在日文芸誌「民涛」を創刊し、祖国統一の機運につなげようと試みた。韓国で金大中政権が生まれたのを機に韓国籍取得を表明した。
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