芸人の道から亡き父と同じ警官に 広島で勤務、かつて「嫌」と反発

共同通信 2024年12月28日 06:20
 イベントでビラを配る広島県警安佐北署生活安全課の中村浩司さん=10月、広島市
 イベントでビラを配る広島県警安佐北署生活安全課の中村浩司さん=10月、広島市

 2023年に亡くなった父親は広島県警の警察官だった。いつも忙しく幼少期に遊んでもらった記憶はない。「同じ職は嫌だ」と反発し、芸人の道を志した中村浩司さん(34)。現在は、培ったトークスキルを生かしながら、広島県警安佐北署の巡査部長として勤務している。

 9月の祝日、広島市内の商業施設でのイベントに、兄弟お笑いコンビ「土佐兄弟」が登壇した。

 2人を招いたのは中村さんだ。芸人の養成所の同期だった。

 厳しかった父を見て「警察官にはなりたくない」と思っていた。人を笑わせるのが好きで、芸人の道を志した。

 13年に上京し、養成所に入所。土佐兄弟と仲良くなった。

 養成期間終了後は厳しい生活だった。芸人の肩書を持てない中、100時間以上アルバイトした週もあった。体調を崩し、東京に来た理由が分からなくなった。

 家で寝込んで家賃が払えなくなりアパートを退去。土佐兄弟の兄宅に居候させてもらうなどした。上京から2年、24歳で広島へ帰ろうと決心。自分も人の助けになる仕事がしたいと思った時、頭に浮かんだのは警察官の父だった。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧