「誰もいないゴール絶景だった」 水俣高3年の島津成彰さん、SUPで念願の世界一 男子ジュニアテクニカル1000メートル 

熊本日日新聞 2025年1月5日 17:55
SUP世界選手権の18歳以下男子テクニカル部門で優勝した水俣高3年の島津成彰さん=2024年12月17日、水俣市
SUP世界選手権の18歳以下男子テクニカル部門で優勝した水俣高3年の島津成彰さん=2024年12月17日、水俣市

 水俣市の水俣高3年の島津成彰[なりあきら]さんが、2024年11月下旬に米フロリダ州で開催されたスタンドアップパドルボード(SUP)の世界選手権18歳以下の男子ジュニアテクニカル部門(1000メートル)で念願の世界一に輝いた。ディスタンス部門(11キロ)でも2位と健闘し、2部門で日本の総合優勝に貢献した。島津さんは「ゴールした先に誰もいない水面の景色は絶景だった」と語った。

 テクニカル部門にはスペインやイタリア、フランス、ギリシャなどから56人が出場し、島津さんは順調に8人による決勝へ進出。決勝は緊張のせいか、スタートで出遅れた。混戦で迎えた最初のコーナーで、外側から大回りしてスピードを落とさずに3番手に浮上した。終盤の競り合いでギリシャ選手がコーナーで落水する中、島津さんは猛ダッシュ。2位に3・19秒差をつけて優勝をつかんだ。

 これまで数々の世界大会に挑みながら、優勝に届かず悔しい思いが続いた島津さん。「表彰台の上で君が代を聞けて胸が熱くなった」と振り返った。

 カヌー部では、8月の全国高校総体では男子カヤックペアで優勝し、シングルとフォアでは準優勝。同校を初の総合優勝に導いた。10月まではカヌーに打ち込んだため、SUPの練習には時間を割けなかったが、カヌーで鍛えた水を捉える技術や体幹などを応用した。「カヌーの技術がSUPにはまった瞬間、それまで以上に感覚が研ぎ澄まされた」

 春には鹿児島県の鹿屋体育大に進み、カヌー選手として五輪出場を目指す。「SUPも本気で、二刀流が自分のスタイル。この1年間は二つの競技を続けていく中で有意義だった。カテゴリーは上がるが、これまで同様優勝を目指したい」と躍進を誓った。

 このほか、島津さんは空気で膨らませるタイプのSUPで3位入賞するなど、日本代表総合優勝を含めて計5個のメダルを獲得した。(伊藤恩希)

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