冬支度 地トウキビ壁一面に 掛け干し 保存食や飼料に <くまTOMO自然村>

熊本日日新聞 2025年1月1日 09:00

 かいひとつだけのむらをつくろう。2022ねん5がつたかもりまちしたぎりかいそんした「くまTOMOぜんむら」は今年ことしで3しゅうねんむかえます。これまでせんにんほどのくまTOMOサポーターぞくらが、でんとうてきのうぎょうらしのを、もとのうからまなんできました。こんかいしんねんひかえ、しゅうかくいわいながらふゆたくするのうそんいとなみをたいけんしました。(かわきたのぞみふじやまゆうさくたにがわごう

地トウキビの掛け干しを体験するくまTOMOサポーター
地トウキビの掛け干しを体験するくまTOMOサポーター

 したぎりみやざきけんきょうにあるやまあいのしゅうらくさくねん10がつぜんむらそんちょうつとめるのうよしさん(78)のかべいちめんが、あざやかなだいだいいろまっていました。あきふうぶつトウキビのしです。ざいらいしゅのトウキビで、ぞんしょくうしりょうとしてちょうほうされてきましたが、きんねんじんこうりょうきゅうのうげんしょう姿すがたしつつあります。

 まいとし5がつごろにえ、9がつじょうじゅんしゅうかくすこのこして6ぽんずつわらでたばねて、かべわたしたたけにつるします。かんぷうてるとかんそうすすみ、れたてのいろからだいだいいろへとへん。12がつごろまでします。

石臼で地トウキビをひく、くまTOMOサポーター
石臼で地トウキビをひく、くまTOMOサポーター

 ようまわすコメがすくなかったむかしは、かんそうしたいしうすでひいてこなにし、はくまいぜてく「トウキビめし」がちょうしゅしょくでした。のこったトウキビのしんも、右衛もんなどのねんりょうにして、にしません。

 くまTOMOサポーターもしのわざたいけん。トウキビはすきなくつるして、あきいろの〝カーテン〟をかんせいさせました。ひとつぶひとつぶはずぎょうは、ポロリとれるかんかくみつきに。「おもーい」といしうすちからいっぱいまわし、とうろうじっかんしました。こなはもちごめぜ、もとじゅうみんと「トウキビもち」をつくりました。

地トウキビの掛け干しをバックに記念写真に納まるくまTOMOサポーター家族ら
地トウキビの掛け干しをバックに記念写真に納まるくまTOMOサポーター家族ら

 いっぽうざんばいじょうさいばいされるサトイモのいっしゅ「つるのこいも」。かたちがツルのあたまていることからそのき、もとめいぶつたかもりでんがく」に使つかわれます。ふゆすため、つちなかめてぞんするそう。これもむかしながらのほうほうです。

 したぎりでもこうけいしゃそくしんこく。「まなんだどもたちがでんとうつたえてくれたらうれしい」。ぜんむらにはさんのおもいがあふれています。

しゅうかくさい ぜんめぐみにしたつづみ いのちじゅぎょう イノシシのにく

 くまTOMOぜんむらさくねん11がつこうれいの「しゅうかくさい」がひらかれました。もとじゅうみんやくまTOMOサポーターらやく70にんつどい、やまからしたスギをやしたおきかこんでこうりゅうしました。ぜんめぐみにかんしゃし、あらたなとしほうさくいのりました。

イノシシのかたまり肉にタレを塗るくまTOMOサポーター(左)
イノシシのかたまり肉にタレを塗るくまTOMOサポーター(左)
竹の棒を削って箸づくりをする子どもたち
竹の棒を削って箸づくりをする子どもたち

 まずはたけけずってはしづくり。さらにヤマメをくしし、みそをったつるのこいもとうすみまわりにならべ、きょうりょうたかもりでんがく」のしたごしらえをしました。

つるのこ芋と豆腐を使った高森田楽の下ごしらえをする甲斐好夫さんの妻テツ子さん(右)ら
つるのこ芋と豆腐を使った高森田楽の下ごしらえをする甲斐好夫さんの妻テツ子さん(右)ら

 もとかくしたイノシシのかたまりにくも、かいてんさせながらじっくりきます。よしそんちょうらによる「いのちじゅぎょう」では、「きんねんイノシシがえ、はたらすがいのうこまっている。じょしたいのちはおいしくいただいてきた」とおそわりました。

収穫祭の〝開幕宣言〟をするくまTOMOサポーター
収穫祭の〝開幕宣言〟をするくまTOMOサポーター

 もとさい使つかったつけものしんまいのおにぎり、トウキビもち、だごじるとりにくのたれき…。たくさんのごちそうがずらり。こうりつ西にしごうみなみしょう5ねんはしぐち羽夢こすもさんとくまもとりつひがしまちしょう5ねんたかぎしりんさんが〝かいまくせんげん〟し、みんなでいのちたいせつにいただきました。

 さいに、くまもとのシンガー・ソングライターさくらおりほんみょう西にしやままさひろ)さんによるコンサートもあり、「Try(トライ)~くまTOMOのうた~」やどうようをみんなでだいがっしょうさとやまうたごえひびわたりました。

あらたなたんきゅう 「S+」でちょうせん

 「ほんものたいけん」「あらたなたんきゅう」にちょうせんしよう。くまTOMOへんしゅうしつさくねん7がつから、まなびのコミュニティサイト「S+」をかいせつしています。いきせんもんかんきょうりょくしてどもたちにとくべつたいけんていきょうするとともに、とう稿こうのう使つかってたがいにこうりゅうまなびをふかめます。また、ぎょうれんけいする「おしごとランド」は、さまざまなたんとうしゃちょくせつしつもんできる〝しょくぎょうかん〟です。

 くまTOMOでは、ぜんむらをはじめ、かいじょうあんかんたいけん、プログラミングきょうしつはしかたきょうしつなどねんかん20じょうとくべつたいけんイベントをかく。「S+」では、さんけ、ぜんがくしゅうどうなどをちょうできます。げんてい150にんこうりゅうプランメンバーはとう稿こうのう使つかってかんそうなどをはっしん。イベントさんだけでなく、ほかのけんにもみみかたむけながら、しゅたいてきまな姿せいけてもらうねらいです。

 「おしごとランド」は、さまざまなしょくぎょうじんにスポットをあてて、ごとりょくせまります。れんけいするくまもとけんないのパートナーぎょうだんたいたんとうしゃしつもんできるため、キャリアきょういくやくちます。

くまTOMO「S+」のパートナーぎょうだんたい
すぎようほうえんきゅうしゅうしょうえいさんぎょう・しょうぶえんグループ▽くまもとがくえんだい▽ホテルにっこうくまもとぎんこうじょうくまもと)▽しんえいせんかみあまくさ)▽みなみてつどうたかもりまち

S+ブログから

巨大なおき火のそばに座る川上蓮花さん
巨大なおき火のそばに座る川上蓮花さん

 かんそうさせたトウキビをいしうすですりつぶすのは、まるでゲームの「マインクラフト」のかいみたいだね!とがりました。コロナたいけんするかいっていたもちつきは、むすめはすさん)にとってはじめて。

 しゅうかくさいちょうじゅうがいはなしきました。「やまざとじゅうみんものたがいにいのちをつないでいくためのせんたくをしながらき、わたしたちもそのおかげでさいにしたりおこめべることができるんだ」とどもにはなしました。(くまもとりつせきだいしょう1ねんかわかみはすさんぞく

地トウキビを背景にくまTOMO自然村の甲斐好夫村長と並ぶ小幡優結さん(左)と妹の純蓮さん
地トウキビを背景にくまTOMO自然村の甲斐好夫村長と並ぶ小幡優結さん(左)と妹の純蓮さん

 たことのないトウキビのいろいカーテン。なにいろなにいろぜたら、こんなにく、うつくしいいろるんだろうと、ぜんつくもののきれいさにおどろきました。かざりだとおもっていたら、はずかたのコツをおしえてもらい、トウキビをひとつぶひとつぶバラバラにし、いしうすでひきました。ひいたものをおもちにれ、トウキビもちにしました。つきたてはあつかったけど、やわらかくて、いつもべるおもちよりおいしかったです。(こうりつ西にしごうひがししょう2ねんばたさんぞく

ヤマメの串刺しや竹箸づくりなどを体験する牧颯太朗さん
ヤマメの串刺しや竹箸づくりなどを体験する牧颯太朗さん

 ぼくは、イノシシのおにくのまるやきがべたくて、しゅうかくさいにきました。まず、たけのおはしづくりをして、こがたなをうごかさずにたけうごかしてつくるのがむずかしかったです。ぼくは5ぶんくらいかけてつくったのに、かいさんは10びょうもかからずすごい。
 ヤマメをくしにさすのはぼくもじょうにできました。
 たのしみだったイノシシのまるやきはすこしかたかったです。でも、たべるきかいがなかったからよかったです。(りつうちのまきしょう2ねんまきそうろうさんぞく


RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
熊本のニュース