裏切りの島で(302)

熊本日日新聞 2024年11月14日 05:00
裏切りの島で(302)

 第八章 裏切り(二十六)  日没の時間帯になってさすがに気温が落ち始めている。シンは半袖で剥き出しになった前腕に肌寒さを覚えた。  エレベーター脇のパネルに表示された数字が「1」になり、少しの間を置いて銀色の扉が静かに開いた。  中...

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