刀剣、絵画ずらり54点 熊本博物館で収蔵品展 12月22日まで
熊本博物館(熊本市中央区)が収蔵する熊本ゆかりの刀剣や絵画を紹介する「かがやけ!熊本の刀と絵画」が4日、同館で始まった。近年の収蔵品整理、調査で確認された54点が並ぶ。12月22日まで。
刀剣コーナーでは、熊本を代表する延寿派や同田貫派の鎌倉~江戸時代制作の刀やなぎなたなどを展示。幕末の名工・同田貫宗廣の刀2点は刃文や反りが異なり、作風の変化がうかがえる。熊本藩8代藩主・細川斉茲[なりしげ]が本妙寺(熊本市西区)に奉納した「短刀 銘 光世」(本妙寺所蔵、国重要文化財)も11月10日まで特別公開する。
絵画コーナーでは、細川家御用絵師の矢野良勝や杉谷雪樵[せっしょう]、近代熊本の画家近藤樵仙[しょうせん]や梶山九江[きゅうこう]らの日本画を紹介。竹林を背に正面を向くトラの姿を描いた杉谷の「虎図」は、大きな体と愛嬌[あいきょう]のある小さな顔のアンバランスさが面白い。
担当の竹原明理学芸員は「かつて熊本で活躍した絵師や画家の魅力を知る機会にしてもらいたい。同田貫は、島田美術館(熊本市西区)など県内外4館の企画展をめぐるスタンプラリーも実施しているので、参加してほしい」と話した。(前田晃志)
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