熊本県内のバスや市電が半額に 渋滞解消目指し「運賃半額パス」10月から25年2月まで ただし平日の利用時間には制限も…
熊本県内のバス事業5社と熊本市交通局は10月1日から、路線バスや市電などの公共交通機関を通常運賃の半額で利用できる「渋滞なくそう! 半額パス」の実証実験をする。来年2月まで割引サービスを実施して効果を検証。公共交通機関の利用を促し、交通渋滞の解消を目指す。
対象は5社(九州産交、産交、熊本電気鉄道、熊本、熊本都市)が運行する県内の路線バスや各地域を走るコミュニティーバスと、熊本市電、熊本電鉄の電車。高速や特急、熊本空港へのリムジンバスなどは対象外だ。
半額になるのは平日の午前9時以降に降車する場合と土日祝日。午前7~8時の通勤通学時を外して利用時間を設定したのは、利用者が増えても乗客の積み残しなど激しい混雑がないという見通しとともに、時差出勤を後押しする狙いがある。土日祝日は買い物での利用も想定。人数限定で家族ら同行者も半額になる。
利用するには実証実験専用の「くまモンのICカード」と「会員パス」を2500円でセット購入する必要がある。使い方は通常のICカードと同じで、チャージもできるが、降車時に会員パスを乗務員に見せる必要がある。各バス会社の営業所などで買える。
県庁で記者会見したバス事業者5社でつくる共同経営推進室の担当者は「半額パスを通して移動の選択肢に公共交通が入るように一人一人の意識を変えたい」と話した。事業費には国の交付金を利用した県からの補助金1500万円を充てる。(田代智也)
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