全国最年少「ふぐ処理師」合格 熊本市の10歳8カ月、田平さん 加工販売業者に〝弟子入り〟し学ぶ

熊本日日新聞 2024年8月21日 20:30
ふぐ処理師の試験に合格した田平風鈴さん=21日、熊本市西区
ふぐ処理師の試験に合格した田平風鈴さん=21日、熊本市西区
トラフグを慣れた手つきでさばく田平風鈴さん=21日、熊本市西区
トラフグを慣れた手つきでさばく田平風鈴さん=21日、熊本市西区

 毒のある部位の仕分けが必要な「ふぐ処理師」の試験に、川尻小5年の田平風鈴[たびらかりん]さん=熊本市南区=が10歳8カ月で合格した。熊本県によると、全国で史上最年少。試験は都道府県が実施し、熊本では18歳以上という年齢制限がある。そのため、制限のないフグの本場・山口県で7月にあった試験を受けた。田平さんは「不安はあったけれど、合格できてうれしい」と喜んでいる。

 魚好きの田平さんは、5年ほど前から自分で釣った魚をさばくようになり、自宅で動画配信サイトの映像を参考にして練習。小学6年生がふぐ処理師の試験に合格したニュースを知って「自分もやってみたい」と挑戦した。

 受験を前に、田平さんはトラフグの加工販売を手がける「ふく成[なり]」(西区田崎町)に弟子入り。今年2月から月に3回ほど同社を訪れ、スタッフや平尾優社長(44)に、フグの口の落とし方や皮のはぎ方、内臓の見分け方を教わり特訓した。見守る平尾社長は「手数が多いのにうまくさばけていて、大人顔負け」と褒める。

トラフグをさばく田平風鈴さん=21日、熊本市西区
トラフグをさばく田平風鈴さん=21日、熊本市西区

 試験はフグの知識を問う学科と、毒のある部位と食べられる部位を正確に分別する実技があり、ともにクリアした。93人が受け60人が合格した。

 将来の夢は、まだ決まっていないという田平さん。「18歳になったら熊本でも受験したい。今は解体までしかしたことがないので、刺し身にも挑戦してみたい」と目を輝かせた。(米本充宏)

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