児童養護施設から大学などへの進学を支援 地場18企業が「くまもと未来奨学会」を設立

熊本日日新聞 2024年8月18日 16:00
くまもと未来奨学会の設立発表会に参加した会員企業18社の代表ら=18日、熊本市中央区
くまもと未来奨学会の設立発表会に参加した会員企業18社の代表ら=18日、熊本市中央区

 地場企業18社は18日、熊本県内の児童養護施設入所者が地元の大学などに進学する支援を始めた。共同組織「くまもと未来奨学会」を設立。1社当たり年間50万円を寄付し、奨学金の原資にしてもらう。本年度から給付する。

 県養護協議会(上村宏渕会長)によると、県内の児童養護施設で育った子どもたちの大学への進学率は、全体の平均と比べて低い傾向にある。学びの機会を確保するため、地場の18社は返済不要の給付型の奨学金制度を創設した。

 1人当たり30万円を給付し、教材や生活用品の購入に充てる。初年度は県内の大学や専門学校などに進学した7人が希望している。さまざまな事情で生みの親と暮らせない子どもを家庭で受け入れる「ファミリーホーム」や、里親制度のもとで育った人にも対象を広げる考え。

 この日、熊本市中央区の鶴屋百貨店で設立発表会があり、代表世話人に就いた鶴屋百貨店の久我彰登会長は「自らの将来に希望を持ち、学習意欲を高め、高等教育機関を目指す若者が一人でも増えてほしい」と強調。給付を受ける人たちは「授業料は高額。奨学金制度ができてうれしい」と感謝した。(岩崎皓太)

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