熊本市の23年の観光消費額、過去最高の934億円 宿泊者も353万人で最多 国際線再開など寄与
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熊本市がまとめた2023年の観光消費額は前年比52・1%増の934億円で、過去最高を更新した。宿泊者数の353万人(35・4%増)と、外国人宿泊者数の43万4千人(9・2倍)も過去最多だった。市は新型コロナウイルスの5類移行や熊本空港の国際線運航再開などが影響したとみている。19日の市議会経済委員会で報告した。
観光消費額は観光客が使う交通費や宿泊料などの総額で、これまではコロナ禍前の19年の826億円が最高だった。宿泊者数などの伸びが押し上げた。
日帰りを含めた観光客数は38・8%増の562万人で、19年に次いで多かった。居住地別では九州内が45・3%と最も多く、県内が21・8%で続いた。19年と比べると、関東や近畿からが減り九州内が増えた。物価高などを背景に、近場を選ぶ傾向が強いようだ。
外国人観光客数は9・5倍の69万人で、過去2番目。宿泊者の地域別では台湾、香港、中国、韓国で計64%を占めた。欧米豪は9%、その他のアジアが8%。台湾積体電路製造(TSMC)の進出や熊本─台北線就航を受けて、台湾人は11万2千人で19年と比べて4万8千人増えた。
市は観光マーケティング戦略(24~31年度)で、31年度の目標を観光消費額1300億円、観光客数360万人(うち外国人80万人)と掲げる。市観光政策課は「地域通訳案内士の育成や外国人に分かりやすい案内表示の整備など、受け入れ態勢の充実を図りたい」としている。(九重陽平)
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