クレカ「タッチ決済」利用率1% 熊本市電、23年4月の本格導入から1年間で 廃止予定の全国交通系ICカードは50%
![熊本市電に搭載されている運賃の決済機器。手前が交通系ICカード、奥がクレジットカードとQRコード=5日、熊本市中央区](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/IP240606TAN000055000_02.jpg?h=bd7b353f&itok=XRrfB57C)
熊本市交通局は、熊本市電で2023年4月に本格導入したクレジットカードによるタッチ決済の利用率が、24年3月までの1年間で1・0%だったとする結果をまとめた。同様の決済手段は熊本県内の路線バス事業者5社が、全国交通系ICカード(全国IC)での決済を廃止した上で24年度中に導入する方針で、決済手段の変更に利用者の理解が得られ、周知が図れるかが課題となる。
「Suica(スイカ)」などの全国ICは50・5%、地域限定型の交通系ICカード「くまモンのICカード」(おでかけICカード含む)は12・6%だった。クレカ決済と同時期に導入したQRコードは1・6%だった。
![クレカ「タッチ決済」利用率1% 熊本市電、23年4月の本格導入から1年間で 廃止予定の全国交通系ICカードは50%](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/IP240607MAC000027000_01.jpg?itok=HMIyyzOR)
県内のバス事業者5社は、全国ICを使った決済の機器更新に多額の費用がかかるとして年内にも廃止し、クレカのタッチ決済などに切り替える。市交通局の方針では、市電でも25年度中に全国ICは使えなくなる。
クレカのタッチ決済はインバウンド(訪日客)増加を背景に、福岡市地下鉄や西日本鉄道など県外の交通事業者でも導入が広がっている。熊本市交通局は「利用率が思うように伸びておらず、より使いやすい環境を整える必要がある。タッチ決済で運賃を割引するキャンペーンなどを展開し、普及を図りたい」としている。
市電のクレカ決済の利用率について、バス事業者5社でつくる共同経営推進室は「バスと市電では決済手段などが異なるため、コメントは難しい」と説明。新決済手段への切り替えに向けて「国や県、市の支援が決まり次第、できるだけ早く周知に努める」としている。(臼杵大介)
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツTHEMES
熊本の経済ニュース-
肥薩線の利活用、25年1月までに事業計画策定 八代-人吉間 熊本県、最終合意に向け工程表示す
熊本日日新聞 -
天草の海、人工衛星で調査 大分市の宇宙ビジネス企業が天草市に進出 海温や海流、栄養分をデータ化
熊本日日新聞 -
「熊本版未踏的プロジェクト」の説明会 【Bスタ発】
熊本日日新聞 -
イズミ人事(2024年7月16日付)
熊本日日新聞 -
熊本第一信金、純利益21・2%増 有価証券運用が好調(2024年3月期)【決算・熊本】
熊本日日新聞 -
八代バイオマス発電所が営業運転開始
熊本日日新聞 -
県南の活性化へ「経済連携協議会」設立 八代・人吉・水俣の3商議所 「南北格差」是正目指す
熊本日日新聞 -
TSMC効果「南九州にも」 九州FG新会長の郡山氏が就任会見 鹿児島市で株主総会と取締役会
熊本日日新聞 -
八代海に赤潮警報 熊本県水産研究センター
熊本日日新聞 -
JA本渡五和(2024年3月期)【決算・熊本】
熊本日日新聞