八代の焼きたてパン、新幹線で輸送 JR九州が鹿児島中央まで貨客混載
![パンを入れた箱を新幹線に積み込む新八代駅員=30日、八代市](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-05/IP240530TAN000045000_01.jpg?itok=GfLjo5hS)
![新幹線で定期輸送するミルキー八代店の塩メロンパン=30日、八代市](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-05/IP240530TAN000046000_01.jpg?itok=9VWZLkJZ)
JR九州は5月30日、九州新幹線の空きスペースを使った貨客混載サービスの一環として、新八代駅(八代市)から鹿児島中央駅(鹿児島市)までのパンの定期輸送を始めた。停車時間が短い駅からの定期輸送は熊本県内初で、沿線全体でも珍しいという。
荷主は八代市永碇町のパン製造販売「ミルキー八代店」。鹿児島市の菓子店に塩メロンパンなどを販売している。これまで朝に焼いたパンが菓子店に届くのは、トラックの集荷ルートの関係上、24時間ほど後だった。新幹線を使えば当日正午ごろ届き、焼きたてに近い状態で販売できる。
30日、50個を新八代駅に持ち込んだミルキーの松本芳史さん(37)は「車両運送に比べ割高だが、当日届くメリットは大きい」。今後は毎週木、日曜に50~60個発送する。
JR九州は2021年5月、貨客混載の新幹線輸送サービス「はやっ!便」を開始。停車時間が長い博多、熊本、鹿児島中央駅の間を中心に運んでいたが、今回、ミルキーからの相談を受け、オーダーメードで契約した。新八代駅の停車時間は約1分で、荷物を積み込む駅員確保など約1年準備を重ねたという。
JR九州の担当者は「ほかの途中駅のモデルケースになる事例。トラック運転手が不足する2024年問題の解決にも貢献できる」としている。(河内正一郎)
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