県内小学生、支援学校生 いじめ「話せず」3割
熊本県教育委員会が県内の児童生徒を対象に実施した2023年度の「心のアンケート」で、いじめられたことを誰にも話せなかった子どもが小学校と支援学校で約3割を占めた。「いじめられたことがある」と答えた割合は、前年度に比べ小中学校と特別支援学校でやや増加。県教委は全体的に一定数のいじめが続いているとして、「いじめを訴えることができる環境づくりを引き続き進める」としている。
アンケートで「今の学年でいじめられたことがある」と答えたのは、小学生で前年度比0・3ポイント増の17・4%、中学生が0・4ポイント増の4・2%、高校生は前年度と同じ1・0%、特別支援学校生は0・1ポイント増の2・9%だった。このうち「いじめられたことをだれかに話した」と回答したのは、小学生が72・0%、中学生は78・2%、高校生は84・7%、特別支援学校生が72・7%だった。
また「インターネットの掲示板やSNS等で嫌なことをされた」と回答したのは小学生3・9%、中学生8・8%、高校生10・3%、特別支援学校生4・5%でいずれも減少した。
結果を受けて県教委は、県立学校の児童生徒がいじめを匿名で通報できるインターネットサイト「スクールサイン」の周知を図りながら、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増員する方針。子どもが相談しやすい体制づくりを進めていく。
アンケートは23年11~12月に実施。熊本市を除く県内の公立小中高校と特別支援学校の児童生徒14万276人が回答した。(上野史央里)
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