乱立の「防災気象情報」見直し 有識者検討会が取りまとめ
災害が発生する危険性を伝える「防災気象情報」が乱立している状況を見直す気象庁と国土交通省の有識者検討会(座長・矢守克也京都大教授)は14日、大雨警報や土砂災害に関する情報について、住民避難の目安を5段階で示す大雨・洪水警戒レベルを併記した「レベル5土砂災害特別警報」などとする案をまとめた。最終的な名称案は、委員から出た意見を踏まえて座長一任とした。
災害の激甚化や技術の進展で気象情報の種類が増えた一方、数が多く名称も分かりにくいとの問題が指摘されてきた。検討会はシンプルで分かりやすい発信を目指して2022年1月から、防災の専門家や報道機関の関係者らが改善策を話し合ってきた。取りまとめられた内容で実際の運用が始まるのは、周知期間を経て再来年以降になる見通し。
この日の会合では、現行の大雨警報(土砂災害)や河川の氾濫に関する情報などを整理し、災害種別と警戒レベルを併記する名称とする案をまとめた。災害の具体的な表記などの細部について委員から異論が出たため、座長が意見を集約して最終案をまとめる。