夢見た舞台へ「結果残す」 上野真実(WEリーグ広島、熊本市出身)【2024パリ五輪への道】
幼少期から夢見た五輪の舞台に、手が届きそうなところまで来た。パリ五輪切符を獲得したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」。最終予選は、熊本市出身のFW上野真実(WEリーグ・広島)がその一員として活躍した。本大会は代表の人数がさらに絞り込まれる。「今は結果を残すだけ」。27歳のストライカーは、代表入りに向けて強い覚悟で国内リーグのピッチに立つ。
最終予選で求められた役割は、前線でボールを収めてためをつくり得点につなげること。「自分がキープできれば、攻撃に厚みが出る」。期待に応えたのが、2-1で競り勝ち五輪出場を決めた2月の北朝鮮戦だった。
3トップ左で先発した上野は、絶妙な位置取りと味方との巧みな連係で相手DFを揺さぶった。「間でしっかりつないで、相手の嫌な位置で自由にプレーできた」。前半26分の先制点に絡む輝きを見せた。
兄に影響を受けて5歳で競技を始め、男子に交じってボールを追いかけた。中学、高校は女子サッカーの名門神村学園(鹿児島)でプレー。アンダー世代の日本代表も経験した。20歳だった17年に熊本市で開かれた国際親善試合でフル代表デビューを果たした。
しかし、まだ五輪やワールドカップ(W杯)の出場経験はない。21年の東京五輪も代表候補の合宿に招集されたが、落選した。「落ち込んだけど、力不足に納得する部分もあった」
殻を破るきっかけとなったのが、昨秋の杭州アジア大会(中国)。日本は23年W杯8強メンバーをほぼ欠いた布陣で臨み、上野は5得点と攻撃陣をけん引して金メダル獲得に大きく貢献した。今季リーグ戦の実績も評価され、五輪最終予選の代表に滑り込んだ。
ただ、米国で4月にあった国際親善大会は、課題も残した。3位決定戦で後半初めから出場した上野は球際で競り負け、強豪ブラジル相手に「何にもできなかった」。ペナルティーエリアの外から放ったシュートも枠を外し、「少ない好機を仕留める決定力が足りない」と痛感した。
22人で最終予選を戦った代表メンバーは、本番では4人少ない18人となる。熾烈(しれつ)な生き残り競争の真っただ中だが、「やるしかないという強い気持ちを持てている」と上野。今季はリーグ17試合(4月28日時点)で7得点を挙げ、得点ランキング3位。リーグ戦でのゴール量産が吉報につながると信じている。(廣瀬紗知)
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