ANA、熊本空港で貨物専用機を運航 TSMCなど半導体関連の輸送需要に対応
全日本空輸(ANA)は29日、貨物専用大型機ボーイング777型フレイターのチャーター便を東京(成田)-熊本間で初めて運航した。台湾積体電路製造(TSMC)進出による半導体関連の輸送需要の高まりに対応するためで、ニーズを見極めながら週1~2便の定期便化を検討していく、としている。
益城町の熊本空港には午後7時15分到着。香港や上海などから空輸した自動車部品などの貨物約1トンをスタッフが運び出した。国際航空貨物の取り扱いに向け、昨年10月に導入した電子通関システムの作業手順も確認した。
ボーイング777型フレイターはANAが2機保有し、普段は国際線で使用している。日本国内を結ぶのは初めて。貨物搭載重量は約100トンで、大量輸送に加えて半導体製造装置などの大型貨物(高さ最大3メートル、幅最大3・5メートル)も輸送できるという。今回は半導体関連製品や電気自動車(EV)部品など約12トン分を積み込み、午後8時41分に成田空港へ出発した。貨物は台湾や米シカゴなどに向かう。
熊本空港では、蒲島郁夫知事ら関係者が立ち会い、ANAホールディングスの片野坂真哉会長が「国際航空貨物の恒常的な運航に向けた第一歩だ。熊本県、九州の発展に貢献したい」と定期便化に向け意気込みを語った。
熊本空港を運営する熊本国際空港(益城町)は既存の貨物保管スペースに加え、一時保管や荷さばきなどに活用する「保税上屋」の整備を検討している。山川秀明社長は「場所や規模を早急に詰めたい」と述べた。(立石真一)
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