おぼろ迷宮(130)
3 最大の事件(四十八) 「では、参りましょうかな」 心なしか青ざめた顔で言い、鳴滝は手にした帽子を頭に被る。 「あれ?」 夏芽は思わず声を上げた。 「いつもの、なんでしたっけ、そうカンカン帽、あれと違う帽子ですね」 ...
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