高菜の種まきと石窯ピザづくり <くまTOMO自然村>
熊本日日新聞 | 2023年11月17日 09:46
「早く芽が出ろ、大きくな~れ」。10月下旬、山々の紅葉が鮮やかな高森町下切地区のくまTOMO自然村で、高菜の種まき体験がありました。くまTOMOサポーターと家族たちが来春の高菜漬けづくりを思い浮かべながら、農作業に汗を流しました。
子どもたちは地元農家の甲斐好夫村長の約300平方メートルの畑に集合。耕した幅1メートルほどの畝に沿って、ごま粒のような種約2キロをまいていきます。手首を上手に動かしてまんべんなくまかなければなりませんが、なかなか思うようにいきません。「風向きも考えなくちゃ。種が流されてしまうよ」。甲斐さんのアドバイスを受け、子どもたちは少しずつコツをつかんでいました。種まきから約1週間後に芽が出ます。
阿蘇の農家では、地トウキビなどの作物を栽培した後の畑に高菜を植えます。成長した葉や茎を使った高菜漬けは阿蘇を代表する春の味覚です。畑に残った高菜は土に混ぜ込んで肥料にします。甲斐さんによると、発酵させて土の中の温度を上げることで、殺菌して作物の病気を防ぐ効果があるそうです。先人の知恵が受け継がれています。
規格外のピーマン、トマトを使ったピザ作りにも挑戦しました。少し傷があったり、日焼けして色落ちしたりすると、商品として出荷できないため、廃棄する場合もあります。子どもたちは「味は変わらないのにもったいない」「廃棄する量を減らすために協力したい」などとフードロス問題について考えていました。
ピザ生地にたっぷりのせた野菜にイノシシのミンチをトッピングして石窯で焼き上げました。熊本市田迎西小5年の佐藤甫さんは「肉が上手に焼けなかったけどおいしかった。いい感じのピザができた」と楽しんでいました。(藤山裕作)
高菜の種はとても小さくて、それを畑にきれいにばらまくのはけっこうむずかしかったけど、楽しくできました。ピザ作りは生地を手でのばすのが大変でした。ピーマンとトマト、シカとイノシシのミンチ肉、ハム、チーズをのせてかまで焼いてもらいました。シカとイノシシの肉は初めて食べましたが、おいしかったです。(熊本市立東町小2年、冨山徹匠さん)
高菜の種をまいた後に、規格外のピーマンとトマトを使ってピザを作りました。規格外のピーマンの中には、虫に食べられて穴が空いていたり、太陽の光が足りなくて色が薄れてしまったりしたものもありましたが、見た目や形が悪かっただけで規格外となったものもありました。味は変わらないのに捨てるともったいないので、なるべく廃棄量が少なくなるように協力したいです。(熊本市立託麻東小6年、野田渚紗さん)
ぼくは、SDGsピザを作りました。規格外のピーマンとトマトを使いました。生地を広げて丸の形にするのが難しかったです。形が悪かっただけで味が変わらないのにスーパーで売れないことにびっくりしました。僕は、ピーマンが好きなのでピザにたくさんのせて食べました。生でピーマンを丸かじりしたら本当においしかったです。売れない野菜たちもおいしいのでみんなに食べてもらいたいです。(熊本市立託麻東小3年、野田隼史さん)
高菜の種は、とても小さくてビックリした。ピザはいろいろな食材があったのでいい感じのピザが出来た。でももう少しうまく焼きたかった。だご汁は、だんごがもっちりしていて良かった。またこのようなイベントがあったら行きたいです。(熊本市立田迎西小5年、佐藤甫さん)
【動画】高菜の種まきと石窯ピザづくり(くまTOMO自然村)