6月25日付

6月25日 07:01

 とても長い時間になると思うんだ 地球に戻ってくるまではね-歌手エルトン・ジョンさんの『ロケットマン』はそんな歌だ▼その曲を意識してのことだったのかどうか。トランプ米大統領が金正恩[キムジョンウン]朝鮮労働党委員長を「ちびのロケットマン」とこき下ろしていたのは知られたところだ。新聞記事で見る限り最初は国連総会の演説の場だった。ミサイルの頻繁な発射をやゆしてのことだ▼だが、一昨年にシンガポールであった初の米朝首脳会談で、トランプ氏がエルトン・ジョンさんのCDを金氏に渡そうとしていたとは知らなかった。「ロケットマンは褒め言葉だった」と説明しようとしていたという。子どもじみた発想を、同行したボルトン前大統領補佐官が米テレビのインタビューで暴露した▼このほど出版された内幕本にはその手の話が満載らしい。「フィンランドはロシアの一部か」と大統領が尋ねたこともその一つ。「そのような質問をしてくる人間を相手にするのは非常に困難だ」「驚くべき無知」「自分の再選に有利かどうかだけが彼の指針だ」とボルトン氏は語っている▼トランプ氏の「素の姿」が明らかになったからといって、もはや米国民に驚きはないのかもしれない。しかし、大国が氏のような人物を大統領に戴い[いただ]ていることの世界的影響は計り知れない▼そう思えば、氏の相手をしてきた各国首脳たちは、むしろ「よくやっているね」と労わ[ねぎら]れてよいのかも。中でも「最も親しい」と本で指摘された安倍さんは…さぞ大変だろう。