リスクに備えて安心な生活の一助に 基本の仕組みは相互扶助 お得な利用法は?【まね得 損害保険編】
火災や水害に交通事故、ペットの病気―。私たちの生活には、さまざまなリスクが潜んでいます。こうしたリスクに対処するにも、お金は大切。あらかじめ加入して保険料を支払っておくことで、いざという時に補償を受けられる「損害保険」は、安心して日々を送るために心強い存在です。本欄「損害保険編」は、日本損害保険協会九州支部の監修で、保険の基本的な仕組みを紹介しながら上手な利用法を考えます。(鹿本成人)
損害保険① 安心・安全な生活の一助に
車を所有している人なら、一度は「自賠責保険」や「自動車保険」という言葉を聞いたことがあるでしょう。損害保険はほかにも住宅の「火災保険」などがあり、私たちの生活に深く関わっています。今回から、損害が生じた時に金銭で補償する「損害保険」の特徴を紹介します。
損害保険の歴史は古代ギリシャにさかのぼります。嵐や海賊の襲撃の際、船や乗組員を守るために積み荷を海に捨てることがあり、その損害は荷主と船主で負担する習慣が生まれました。その後14世紀のイタリアでは、航海が失敗すると金融業者が積み荷の代金を支払い、成功すると金融業者に手数料を支払う仕組みを商人たちが考え出し、「海上保険」に発展しました。
現在は海上保険だけでなく、皆さんの身近な自動車や自転車の事故、住宅火災、自然災害などによる損害を保険で補償するようになりました。多額の負担を強いられる損害を受けても、あらかじめ加入しておけば保険金が支払われます。損害保険は、私たちの生活を取り巻くさまざまなリスクのなかで、安心で安全な生活を送る一助となっています。
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