衆院2補選 政権の足元、盤石ではない

4月23日 09:04

 参院選の前哨戦となる衆院沖縄3区、大阪12区の補欠選挙は、公明党の推薦を受けた自民党公認の新人が敗れる結果となった。
 2012年の第2次安倍政権発足以降、衆参の補選で自民が候補者を立てて敗れたのは初めてのことだ。これまで「1強」とされてきた政権の足元が、必ずしも盤石ではないことを浮き彫りにしたとも言える。
 桜田義孝前五輪相や塚田一郎元国土交通副大臣が不適切発言で事実上更迭されるなど、長期政権のおごりや緩みを実感させる不祥事が続発したことも結果に影響したとみられる。政権、与党は厳しい民意を真摯[しんし]に受け止めるべきだ。
 米軍普天間飛行場の移設先となる名護市辺野古を選挙区に含む沖縄3区では、移設工事を続ける政権の対応が争点となった。
 移設反対を掲げた玉城デニー氏が圧勝した昨秋の知事選、辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」が7割を超えた2月の県民投票で、沖縄の民意は明確に示されていた。にもかかわらず、安倍政権は埋め立て土砂の投入に踏み切り、区域を広げながら工事を続けている。
 補選では、自由党が擁立し立憲民主、国民民主、共産など野党各党が支援した屋良朝博氏が移設反対を訴えたのに対し、自民の島尻安伊子・元沖縄北方担当相は移設容認を明言し、敗れた。
 玉城知事は政府に対し、対立ではなく対話による解決を呼び掛けている。政府も選挙結果を踏まえ、工事を強行するのではなく、県と真正面から向き合うべきだ。
 自民議員の死去に伴う大阪12区の補選は、「都構想」を掲げて先の府知事・大阪市長のダブル首長選で圧勝した日本維新の会が勢いを保つ中での選挙戦となった。自民は議員のおいの北川晋平氏を候補に立てて「弔い合戦」を展開。安倍首相ら幹部も応援に入ったが、維新の新人藤田文武氏に敗れ議席を守れなかった。大阪での維新の強さを改めて示す結果であり、都構想にも追い風になろう。
 立憲民主など野党は、候補を一本化した沖縄では勝利した。だが、統一候補を立てられなかった大阪では議席を得られなかった。沖縄での勝利を参院選や次期衆院選につなげるためには遅れている候補者の一本化が課題となる。