2月15日付

2月15日 07:01

 かすかな望みが一気に遠ざかった思いである。いよいよ5カ月後に迫った東京五輪・パラリンピックの、チケット店頭販売のことだ▼販売に際し、予定していた先着順に加えて整理券方式も導入されることになった。はがきで申し込んだ人を抽選し、当選者だけに販売所への来場を認めるやり方だ▼人気チケットを求めて大勢の人が殺到する事態は避けたい、という大会組織委の狙いは分かる。インターネットに不慣れなアナログ世代への配慮もあろう。ただ、このやり方だと、当選しても本人が指定された日時に東京都内の販売所へ出向かなければならない▼来店日時は整理番号順に指定されるため、順番が遅い場合は希望のチケットが売り切れている恐れもある。チケットの残り具合は公式サイトに随時表示されるそうだが、熊本のような遠方から訪れる場合は、安くない交通費まで使った上に骨折り損、ということにもなりかねない▼整理券方式で販売した後には公式サイト上での先着順販売が始まる。しかし、ほぼ同時期に都内2カ所の販売店での先着順販売がスタートすれば、地方の人に不利な状況は変わるまい。「東京開催なので、できれば遠隔地の方はご遠慮を」とやんわり促されているような気がするのは、考え過ぎだろうか▼せっかくの日本開催である。できれば生で観戦して一生の思い出にしたいという人は多いはずだ。外れても外れても望みを捨てていない地方の五輪ファンのためにも、チケット販売は極力フェアにできないものか。