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味岡生コンクリートグループ「M&Aに力を注ぎ 売上高200億円めざす」代表取締役・味岡和國氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─生コン業界を取り巻く状況はいかがですか。
味岡 生コンの単価が年々上昇しており、業者は苦境に立たされています。昨年1~2月、メーカーから1㌧当たり5000円もの値上げを提示されましたが、この4月からさらに2000円上げたいという要求がありました。私たち九州ブロックは「基本的には認めない」という意思表示をしましたが、受け入れざるを得ない状況です。こうした中、国土交通省が公共事業における生コンの設計単価を値上げしました。物価の上昇分を吸収できると多くの生コン業者は歓迎しましたが、公共事業の予算は変わりません。これからはむしろ工事自体が減らされると予想されるため、先々を考えると楽観は禁物です。
─出荷量も減少しているようですね。
味岡 九州7県全体の生コンの出荷量は、2020年度に初めて1千万立方㍍を割り、年々下降しています。24年度も前年度実績から1割程度減少し、850万立方㍍を下回る見込みです。
─味岡生コングループの業績はいかがですか。
味岡 売上高は23年度に約170億円を計上し、24年度は172億円程度とほぼ横ばいを見込んでいます。九州全体では仕事量が減っていますが、熊本はさまざまな要因が重なりコンクリート需要は落ちていません。TSMC関連の工事は活発で、熊本豪雨の復旧工事もまだ続いています。道路整備では中九州横断道路や九州中央自動車道、有明海沿岸道路などの工事案件が浮上しています。いずれも期待が大きい案件ですが、その先の見通しが重要です。
─多角経営を積極的に進めておられます。今年はどんな年にしたいですか。
味岡 近年力を入れているのがM&Aです。自主廃業をする同業者はもちろん、後継者がいないなどさまざまな事情を抱える会社や事業所に興味があり、M&Aでは何でもやってみようと考えています。例えば、精神病院や心療内科などの売却話が出てきたら、検討したいですね。基準は「この業種なら私にもできる」と実感できるかどうか。まだまだマーケットを拡大し、全国展開できそうな企業はあるはずです。めぼしい会社や事業所が見つかれば、沖縄だろうと、北海道だろうと私が自ら出向いて話をつけたいと思います。これまで買収した70以上の会社はいずれも赤字でしたが、当社のてこ入れで黒字化したり、買収後に時を経て好転したりといった例もあります。事業拡大へとつながるM&Aで売上高200億円を目指します。
概要
所在地 | 〒868-0415 球磨郡あさぎり町免田西3278 【電話】0966(45)0100 |
---|---|
設立 | 昭和62年11月30日 |
業務内容 | 生コンクリート製造販売 |
資本金 | 3億740万円(グループ計) |
役員 | 代表取締役/味岡和國 |
従業員数 | 374人 |
関連会社 | 味岡ホールディングス(株)、滋賀味岡生コンクリート(株)、広島味岡生コンクリート(株)、味岡ヤマト生コンクリート(株)、福岡味岡生コンクリート(株)、長崎味岡生コンクリート(株)、大分味岡生コンクリート(株)、味岡ガイナン生コンクリート(株)、熊本味岡生コンクリート(株)、味岡有明生コンクリート(株)、宮崎味岡生コンクリート(株)、味岡西諸地区建設事業協同組合、鹿児島味岡生コンクリート(株)、味岡(株)、味岡マシナリー(株)、味岡リース(株)、味岡安全機材(株)、九州味岡エナジー(株)、三洋開発商事(株)、味岡アイキ生コンクリート(株)、味岡南ヶ丘農園(株)、味岡三和生コンクリート(株)、味岡三和砕石(株)、味岡葦北中央生コンクリート(株) |
ホームページ | http://www.ajioka-namakon.co.jp/ |
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