「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社イズミ車体製作所「社会課題の解決につながる車両づくりを」代表取締役会長・古庄忠信氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─昨年の事業状況はいかがでしたか。
古庄 昨年6月までの前年度は、売上高が29億円を超え、過去最高となりました。材料費高騰や、車両製作に必要なベース車両の供給停滞などの懸念材料はありますが、本年度も多くの注文を頂いています。求められた納期を守れるよう、社員の頑張りに期待しています。
─話題性ある車を製造されています。
古庄 検診車をはじめ、用途に合わせて車に改造を加えた「特種車両」を製造しています。昨年も全国各地へ、検診車のほか競走馬の運搬車や移動図書館など、さまざまな車両を納入しました。県内では小国公立病院にオンライン診療車を納めました。高齢者の通院負担を軽減するための遠隔診療に使われるそうです。新千円札の肖像に採用された小国町出身の北里柴三郎博士にちなみ、「柴三郎号」と名付けられました。当社は検診車納入で国内トップですので、実績を評価していただき、東日本エリアからの相談も多く、東京営業所では社員3人が常駐して対応しています。社会課題の解決につながる車両製作に携われていることは、当社の誇りです。
─地域貢献を大切にされていますね。
古庄 社内行事である運動会にも地域の方に参加いただいています。昨年は雨模様だったため、工場の軒と軒をつなぐひさしスペースで実施したところ、工場内の様子を初めて見た参加者に「よか工場見学のできた」と喜んでいただきました。また昨年は、給水車を大津町に寄付しました。熊本地震の際に大阪の同業者から当社に寄贈されたもので、西原村や南阿蘇村で利用され、2020年熊本豪雨では球磨村で活躍しました。大津町では、消火栓がない地域での消火活動に使用されることになります。そのほか、「ジュニアゴルフトーナメント」の主催や「熊本空港マラソン」への特別協賛、「ロアッソ熊本」「熊本ヴォルターズ」の支援などを通し、地域活性化のお役に立ちたいと思っています。
─今年はどんな年になりそうですか。
古庄 本年度も多くの注文があり、過去最高の売上高更新を目指しています。当社はこれまで、時間をかけて工場環境を整え、魅力ある職場づくりに励み、人材を育て、社員が一丸となれる企業文化を培ってきました。その成果が業績につながっていると思います。やがて退任する私個人はこの10年来、機会があるごとに私の考え方を皆に伝えてきましたので、心残りはありません。社員やその家族を大事にする社風も含め、当社の企業文化が受け継がれ、会社がさらに成長していくことを願っています。
概要
所在地 | 〒869-1222 菊池郡大津町岩坂3258-4 【電話】096(279)1733 |
---|---|
設立 | 昭和26年2月 |
事業内容 | 検診車・特種車・福祉車両の製作・販売、車検、バスEV改造 |
資本金 | 4,319万5,000円 |
従業員数 | 131人 |
役員 | 代表取締役会長/古庄忠信 代表取締役社長/國武幸弘 常務取締役/小島 徹、宮﨑信也 取締役/城下建夫 |
営業所 | 福岡営業所、東京営業所 |
ホームページ | http://www.izumishatai.co.jp/ |
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