「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
医療法人出田会出田眼科病院「充実した体制で高度な眼科医療を提供」院長・出田真二氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─目のさまざまな病気に対して、治療や手術で実績を積んでおられますね。
出田 県内唯一の眼科専門病院として、さまざまな眼疾患に幅広く対応しています。年間手術件数は白内障が約3千件、その他の手術も合わせると約5千件に上ります。私自身は眼瞼下垂や腫瘍性病変が専門で、網膜硝子体や緑内障の手術には専門の常勤医が迅速に対応しています。そのほかの専門性の高い治療を要する疾患には大学病院の教授の方々など専門医を招聘し、対応しています。
─緊急手術や紹介患者の受け入れ体制も整えておられます。
出田 私の父である名誉院長が専門としていた網膜剥離に関しては、常に受け入れ体制を整えています。失明の危険性があり、緊急性を要する疾患のため、受診当日または数日以内に速やかに手術をしています。当院は麻酔科専門医が常勤し、35床の入院施設があります。長時間の手術の場合全身麻酔が可能ですし、術後安静を要する場合や、遠方で手術翌日の受診が困難な場合などは入院の上、安心して治療を受けていただけます。
─2024年はどんな年でしたか。
出田 当院は慶應義塾大学病院眼科と久留米大学病院眼科の専門研修プログラム連携施設です。現在は2人の派遣医を受け入れています。また、10月には常勤医も1人増え、体制がさらに充実しました。眼科クリニックからの紹介患者数は年々増えており、地域医療における当院の役割を改めて実感しています。
─今年の抱負をお聞かせください。
出田 以前から「2025年問題」として、高齢化に伴う労働力人口の減少が懸念されていました。私たちのような医療機関も例外ではなく、経営環境はますます厳しさを増していきます。当院としても、さらなる経営の合理化と医療技術の向上に努力するつもりです。その上で賃金アップや人材育成などに取り組んでいきたいと考えています。また「2030年問題」では、働きながら親の介護をするビジネスケアラーの増加が予測されています。当院でも介護離職などがないような働き方の仕組みをつくり、職場での理解を深めていきたいと思っています。患者さんの満足のためには、まず従業員の満足が必要と考えています。現在、診療棟の増築工事を行っていて、今年中に完成します。待合室や検査室が広くなりますのでより快適になると思われます。社会の変化に柔軟に対応し、患者さんの心身の治癒に専心すべく、引き続き尽力していきたいと思います。
概要
所在地 | 〒860-0027 熊本市中央区西唐人町39 【電話】096(325)5222 |
---|---|
設立 | 大正6(1917)年10月眼科開業 |
事業内容 | 病院(眼科・麻酔科) (財)日本医療機能評価機構認定(更新5回) |
役員 | 理事長/出田節子 名誉院長/出田秀尚 院長/出田真二 副院長/川崎 勉 副院長/松元 俊 診療部長/三ヶ尻健一 麻酔科長/林メリー・ジェーン 看護師長/飯田晃子 相談役/緒方信一 事務長/髙本昌彦 |
医師数 | 常勤8人 非常勤6人 特別診医11人 |
従業員数 | 145人(関連施設および会社含む) |
関連施設 | 社会福祉法人鳳鳴会 鳳鳴こども園 |
関連会社 | (株)出田ふれあいセンター (有)オービス(眼鏡店) |
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