「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
学校法人開新学園「次代を担う半導体人材の育成に尽力」理事長・甲斐達也氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─昨年11月、台湾の明新科技大学と半導体人材育成の連携協定を結ばれました。
甲斐 明新科技大は2021年に台湾で初めて半導体を専門に学ぶ学部を創設し、TSMCなどの半導体関連企業から支援を受け、技術者育成に力を入れています。今回の連携協定により、同大学は本学園の生徒や卒業生を短期留学生や研修生として受け入れるほか、教授や講師の本学園への派遣も想定していただいています。本年度は本校から生徒6人が台湾に渡り、4年間の研修を開始します。同大学は世界トップクラスの半導体企業が集まるサイエンスパークに隣接しており、学内に先端技術を駆使した生産ラインが設置されています。世界的な大手企業や台湾政府のサポートの下、実践を通した経験を積むことができます。4年次には有給のインターンシップにより、現場で実務技能を習得しながら学士号が取得でき、その間の賃金で4年間の学費を賄うことができます。同大学で学び、インターンシップに参加することで、即戦力として半導体業界のニーズに応え得る技能を習得し、世界レベルの大企業への就職のチャンスをつかんでほしいと思います。
─半導体人材育成に向けた取り組みが加速していますね。
甲斐 半導体人材には、半導体の設計や研究開発に当たる人と製造ラインの作動をコントロールする実務技能者がいます。私たちが注目しているのは、ニーズの高い実務技能者の育成です。同大学からは「日本人コース」を設けるなどのご提案もいただいており実現すれば、技術習得の練度が一層向上すると思います。また来年度から、開新高校に「半導体情報コース」、熊本工業専門学校に「半導体工学科」を設置する一方で、昨年10月には東海大学とも連携協定を結び、半導体製造に携わる即戦力の育成にさらに力を注いでまいります。
─新年の抱負をお聞かせください。
甲斐 コロナ禍の中で半導体の供給停滞が日本経済を直撃しました。産業経済の大転換期にある今、国際化に対応した半導体人材の育成こそが、時代のニーズであると確信しています。開新高校創立120周年の節目の日に理事長に就任し、その確信に基づき、教育内容の改革に取り組んでいるところです。今春からは半導体人材育成に加え、人材不足が課題となっている土木、建築の技術者育成にもさらに力を注いでまいります。時代の先を読み、新たなビジネスを開拓し続けてきた経験や行動力、スピード感を強みに、企業人としてこれまで培ってきた経営感覚を学園の運営に生かし、“変革への挑戦”を続けていきます。
概要
所在地 | 〒862-8677 熊本市中央区大江6丁目1-33 【電話】096(366)1201 |
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事業内容 | 学校教育 |
設置学科 | 開新高等学校 工業科・土木建築科、工業科・電気情報科、工業科・自動車科、工業科・機械科、総合学科、普通科 熊本工業専門学校 自動車整備工学科、半導体工学科、日本語科 |
設立 | 昭和2年3月30日 |
役員 | 11人 |
職員数 | 222人 |
関連施設 | ながみねこども園・ながみね乳児保育園 |
ホームページ | https://www.kaishin.ed.jp |
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