「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
亀井通産株式会社「地域に密着し 『食』のインフラを支える」代表取締役社長・遠山靖氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─御社の事業概要や近年の業績について伺います。
遠山 1869年、熊本市新町で「かめや」として創業し、今年で156年目を迎えます。「信用第一」「地域密着」を理念に、現在は熊本、福岡を中心に九州全域で食品卸売業を展開。スーパーマーケットや百貨店のほか、病院、学校、事業所の給食、飲食店など950カ所に商品を納入させていただいています。2024年の売上高は商品の値上げの影響などで、前年を少し下回る見込みです。
─新事務所、倉庫を開設される予定だそうですね。
遠山 現在、南区富合町で使用している事務所と冷蔵庫が老朽化してきたこともあり、嘉島町のリバゾン卸売団地内の敷地に、新たに事務所と冷蔵庫の新設を計画しています。総工費は8億円程度で、年内に着工する予定です。
─新規事業に関する計画はありますか。
遠山 ふるさと納税のベンダーとして3年前から商品を供給してきましたが、昨年10月に返礼品に関する指定基準が変更された影響もあり、取り扱っていた返礼品の一部が扱えなくなりました。そうした事態を受け、EC(電子商取引)事業を拡大させていく方針です。日本全国から購入いただけるよう、いかにオリジナリティーがあり、支持してもらえる商品開発をできるかが勝負と考えます。また一昨年、取り組みを始めた台湾への食品の輸出入も加速させていきます。さらに、円安の影響で業者からの問い合わせが増えている中国や東南アジア、ヨーロッパなどとの取引についても、事業化に向けた取り組みを進めていきたいと思います。
─25年の展望や今後の見通しをお願いします。
遠山 小売業は、九州地区では特にディスカウントショップとドラッグストアが台頭している中で、引き続き、地元のお客さまを大切にしていかなければならないと考えています。価格改定や物流コスト、人件費が上がる中、業界としては厳しい状況が続くと推測しますが、新たな販売チャネルもあると感じています。その新しい販売チャネルを広げていくことで、業績の回復につなげたいですね。食品流通は、一般消費者の生活を支えるベースとなるインフラです。お客さまの下で売れる・喜ばれる商品、そして、おいしいと言っていただける商品をいかに提案するかという役割をしっかりと果たし、「食」を支えていきたいと思います。
概要
本社所在地 | 〒860-0058 熊本市西区田崎町380 【電話】096(326)1211 |
---|---|
事業内容 | 総合食品卸売業 |
創業 | 1869(明治2)年 |
設立 | 2007(平成19)年8月 ※持ち株会社化に伴い、会社分割 |
資本金 | 4,500万円 |
役員 | 代表取締役社長/遠山 靖 代表取締役副社長/亀井健留 専務取締役/岡橋辰昭 |
従業員数 | 65人 |
事業所・物流拠点 | 嘉島低温センター、富合センター、福岡支店、益城物流センター、北部九州低温センター、久留米 |
関連会社 | (株)カメイホールディングス、(株)カメイビジネスサポート、フクワ物流(株) |
ホームページ | https://www.kamei-tsusan.co.jp/ |
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