「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
九州産交グループ「人流回復で業績好調 新型ツアーにも着手」代表取締役社長・岩間雄二氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─近年の業況を教えてください。
岩間 コロナ禍が一段落したことによる人流の回復と、インバウンドが好調なことを受け、2年連続の増収増益となりました。各事業の中でも貸し切りバス事業は、TSMCの工事関係者の送迎や法人団体旅行などで好調に稼働し、業績アップに貢献しました。また、阿蘇くまもと空港で全日空の搭乗手続きや航空機誘導、航空貨物受け付けなどのグランドハンドリングを行う航空代理店事業も好調でした。熊本―台北間で新規就航したスターラックス航空のグランドハンドリングも当グループ企業が担うことになりましたが、この路線は利用率が高く、昨年10月から機材が大型化。熊本発着のフライト数や利用客数が増えたことで、収益に大きくつながりました。
─新事業を始められると聞きました。
岩間 インバウンド向けの日帰りバスツアー事業を始める計画です。アニメのロケ地になったなどの理由で阿蘇や高千穂(宮崎県)、太宰府(福岡県)などを観光する外国人が増えています。日帰りバスツアーを組めば熊本に宿泊するニーズもつくれ、長く滞在してもらえば経済効果が上がります。まずはTSMC従業員家族の需要を見込める台湾人向けツアーから始め、韓国人向け、その他の国へと広げるイメージで、母国語を話せるガイドを添乗させます。本年度中の開始を目指しています。
─県特産品購入サイトが人気ですね。
岩間 熊本の特産品を駄菓子屋のように一つから購入できるサイト「くまトク」を運営しています。商品の出品者はバスの営業所に商品を持っていけば、バスが貨客混載でサクラマチクマモトまで運び、くまトクが販売します。利用者には複数の商品を一括梱包で配送し、重さで送料を決める仕組みにしています。バスが人を乗せるだけでなく荷物も一緒に運べば、熊本の生産者にとっての利便性も高まるでしょう。
─今年の抱負をお願いします。
岩間 九州産交といえばバス会社のイメージが強いと思いますが、当グループ12社は航空代理店事業や高速道路SA事業、サクラマチクマモト施設運営など事業領域は多岐にわたります。こうした事業を周知する動画を制作し、昨年12月から放映しています。人事面では一昨年にグループ内転職を可能にしたチャレンジ制度を導入。グループ間の交流も強化しています。昨年、「選ばれる存在になる」の経営方針と「熊本貢献企業としての自覚を持とう」のスローガンを掲げており、今年も継続します。私たちの事業を通し、皆さんから喜びの声を多く聞ける一年になればうれしいです。
概要
※概要は「九州産業交通ホールディングス」のもの
所在地 | 〒860-0803 熊本市中央区新市街1-28-4F 【電話】096(325)8229(平日9:00~18:15) |
---|---|
事業内容 | グループ会社の事業活動の管理・支援 |
設立 | 昭和17年8月17日 |
資本金 | 10億6,500万円 |
役員 | 取締役会長/矢田素史 代表取締役社長/岩間雄二 取締役/古閑勝広 取締役常勤監査等委員/新田浩三 取締役監査等委員/建部 明、小山田正一 執行役員/井上智勝、東田保弘、岩﨑司晃、塩本仁美、渡邉晋司、松原 靖、宮田健司 |
従業員数 | 67人 |
関連企業 | 九州産交バス(株)、九州産交ツーリズム(株)、九州産交ランドマーク(株)、九州産交リテール(株)、(株)KASSE JAPAN、九州BMサービス(株)、九州産交プランニング(株)、産交バス(株)、九州産交オートサービス(株)、熊本フェリー(株)、(有)谷口自動車 |
ホームページ | https://kyusanko.co.jp |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
【とぴっく・小国町】町の風景写真展
熊本日日新聞 -
全国から駅弁と〝うまいもの〟が集結 熊本市の鶴屋百貨店で2月11日まで
熊本日日新聞 -
DF袴田が肉離れ 全治4週間 ロアッソ熊本
熊本日日新聞 -
足元にひょっこりくまモン 益城町 全国初のマンホールふた
熊本日日新聞 -
八代郵便局が22日朝から通常営業を再開
熊本日日新聞 -
複数の人格と生きる実情、知って 解離性同一性障害テーマに映画 当事者監修、熊本市で上映会
熊本日日新聞 -
患者の診断、治療に性差考慮を うつ病、更年期障害、症状に違い 熊本市で学術集会「個人差の手がかりに」
熊本日日新聞 -
【あの日から・阪神大震災30年=インタビュー「熊本への助言」㊥】「生の資料」防災に生かす 人と防災未来センター主任研究員の林田さん
熊本日日新聞 -
【山鹿市の課題ー市長選、市議選を前に㊦】「交流人口」 伸び悩む山鹿灯籠、百華百彩… 和栗イベントなど新たなにぎわい創出を
熊本日日新聞 -
熊本県勢、逆境乗り越え全国舞台へ 2月の国スポ・アイスホッケー、少年男子20年ぶり 九州1位の成年男子「全国1勝を」
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。