「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
九州電力株式会社熊本支店「人的資本経営と低・脱炭素の取り組み推進」執行役員支店長・永原聖也氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─経営では何を重視されていますか。
永原 経営環境が変化する中にあって、企業価値を創出していく原動力は人材であるという考えの下、人的資本経営を推進しています。九電グループでは、全ての人材が生き生きと活躍できる組織を目指すために「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」を重視した職場風土づくりを行っており、その一環として2023年10月に「QX(九電トランスフォーメーション)プロジェクト」を立ち上げました。QXは従業員の「こうしたい」という思いを起点に各人が熱意を持って自律的に行動し共創しながら、それを組織の力とする取り組みです。熊本支店においても、「女性・男性の育児休業取得」「テレワークやフレックスを活用した柔軟な働き方」「積極的な休暇取得」の推進を掲げ、支店一体となって取り組んでいます。
─「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた取り組みも積極的ですね。
永原 九電グループは低・脱炭素のトップランナーとして、社会のカーボンニュートラルの実現に大きく貢献することを目指し、「電源の低・脱炭素化」や「電化・省エネの推進」を柱とした取り組みを一層加速していきたいと考えています。「電源の低・脱炭素化」については、再エネの主力電源化や原子力の最大限の活用、火力発電の低炭素化など、多様な側面から対策を進めており、「電化・省エネの推進」についてはエネルギーを使う需要面での温室効果ガスの削減に向け、オール電化の推進や電気自動車の普及促進など、電化率向上に資する取り組みを進めています。2023年3月には、九電グループが2030年の経営目標として位置付けるGHG(温室効果ガス)排出削減目標について、その削減水準を勘案して設定した目標が国際的な機関である「SBTイニシアチブ」から、パリ協定と整合した科学的根拠に基づいた目標であると認められ、国内の大手エネルギー事業者で初めて「SBT(企業が科学的根拠に基づいて設定する温室効果ガス排出削減目標)」の認定を取得しました。
─今年の抱負についてお聞かせください。
永原 TSMCの進出が九州経済に与えるインパクトは相当大きいものがあり、九州エリアにおける今後の電力需要にも影響があると思います。半導体産業の集積により、今後着実に増加していくと考えられる電力需要に対して、引き続き電力の安定供給に努めると共に、低廉で良質なエネルギーを安定してお届けすることを通じて、お客さまの生活や経済活動を支えてまいりたいと考えています。
概要
所在地 | 〒862-0951 熊本市中央区上水前寺1丁目6-36 |
---|---|
事業内容 | 電気事業 |
設立 | 昭和26年5月 |
資本金 | 2,373億円 |
役員 | 執行役員熊本支店長/永原聖也 |
従業員数 | 4,668人(熊本支店227人) |
関連企業 | (県内に事業所を設置している会社) 九電みらいエナジー(株)、九州電力送配電(株)、九電ネクスト(株)、九州林産(株)、九電テクノシステムズ(株)、(株)九電ハイテック、(株)九電送配サービス、西日本プラント工業(株)、九州高圧コンクリート工業(株)、九電産業(株)、西日本技術開発(株)、光洋電器工業(株)、(株)ニシコー、(株)九電工、(株)キューヘン、誠新産業(株)、(株)九建、(株)QTnet、ニシム電子工業(株)、(株)RKKCS、(株)QTmedia、九電ドローンサービス(株)、九州メンテナンス(株)、(株)キューデン・グッドライフ熊本、(株)九電ビジネスパートナー |
ホームページ | https://www.kyuden.co.jp/ |
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