「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
医療法人回生会リハビリテーションセンター熊本回生会病院「地域に根差し アスリートに寄り添い治療」院長・鬼木泰成氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─職員の対外活動が活発だそうですね。
鬼木 高校の運動部の保護者やOB、OGの方々から依頼を受けて活動しています。出向くのはサッカーやバスケットボール、野球などさまざまなスポーツの現場をサポートする理学療法士チームで、昨年、3チームから8チームに増えました。また、これまで日本大学スポーツ科学部と協議を重ねてきた共同研究もスタートしました。日大スポーツ科学部といえば、競泳の池江璃花子選手やスケートボードの平野歩夢選手、陸上やり投げの北口榛花選手など世界レベルのトップアスリートを輩出した名門です。その学部の先生方と一緒に、膝前十字靭帯の術後炎症におけるクーリング効果などの研究を進めています。このほか、大阪体育大学とも半月板に関するスポーツ医学的な研究を始めました。今後も多くの対外施設・機関と連携し、研究を積み重ねていこうと思います。国際的な学会や全国の医学会で発表する機会が増え、昨年は20回講演をしました。私個人もドイツのミュンヘンで開催される学会で発表する予定があり、その準備を進めています。
─熊本大学とは心臓リハビリテーション(心リハ)で連携されているそうですね。
鬼木 当院には元々、「メディフィット回生会」という厚生労働省の健康増進施設があります。ここでは医師が施設利用者の健康状態を確認しながら、的確なトレーニングを指導しています。この施設の運営に力を注いでいこうと、循環器疾患や生活習慣病の患者さまに対して運動療法や食事・服薬の指導をする心臓リハビリテーション指導士の資格取得を進めてきました。こうした中、昨年熊本大学と連携し、心臓を手術した方を対象とする心リハを始めることになりました。心リハは心肺機能や体力を向上させ、復職も目指すものですが、残念ながら、その必要性があまり知られていません。心リハでは、散歩やお風呂の入り方など、日常生活で必要な心臓のケア方法なども指導します。術後の再発防止はもちろん、心臓病を患っていない方々にも予防の観点から門戸を開き、地域に根差した医療を提供していきたいと考えています。
─今後の抱負をお聞かせください。
鬼木 スポーツ医学において私たちが目指しているのは、アスリートに寄り添った"切らずに治す"治療です。これを実現するには、当院の職員がさまざまな現場で見識を深め、経験を積み重ねることが不可欠です。患者さまが"困って病院に来るのを待つ"医療ではなく、"困らないようにできること"に目を向けた取り組みをさらに促進していきます。
概要
所在地 | 〒861-3193 上益城郡嘉島町鯰1880 【電話】096(237)1133 |
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事業内容 | 医業 |
診療科目 | 整形外科、リハビリテーション科、内科、循環器内科、脳神経内科、麻酔科(標榜医・宮本千里)、歯科、歯科口腔外科 |
設立 | 1977年4月 |
資本金 | 8,000万円 |
役員 | 10人 |
従業員数 | 347人 |
関連企業 | 居宅介護支援センター、訪問看護ステーション回生会 |
ホームページ | http://www.reha-kaiseikai.or.jp/ |
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