「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
熊本交通運輸株式会社「新型トラック導入 物流効率化を進める」代表取締役社長・住永富司氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─昨年4月から運送事業者にも時間外労働に上限規制が適用されました。
住永 物流の「2024年問題」については数年前から、事前に対応策を講じてきました。23年に福岡県の久山町に大型物流センターを建設。関東・関西方面からの荷物を集約し、八代市の物流倉庫と合わせた2拠点でドライバーの時間外労働規制に対応できる体制にしました。今年10月には、九州中央自動車道・小池高山インターチェンジ(IC)そばにも約1万3200平方㍍の物流センターが完成する予定です。6年前から、大型車の1・7倍の荷物を積載できるダブル連結トラックを導入し、ドライバー1人当たりの生産性を高めました。また、積載量2倍の新型ダブル連結車両の導入も検討しています。最近では荷主のパレット輸送の理解が進み、ばら積みに比べて荷役作業が非常に短時間でできるようになりました。一方で、荷主との運賃交渉を進めており、最近は適正な運賃収受にご理解いただけるようになったおかげで、社員の待遇改善を進められるようになりました。近年は段階的に休日も増やし、今年から年間113日にしました。今までの労働環境を変えることで、若い世代の人たちに選ばれる会社にしていけたらと思います。また、県トラック協会青年部長の立場で学校への出前授業を行っており、今後も物流業界の魅力を発信したいと思います。
─会社行事を再開されたそうですね。
住永 2019年以来5年ぶりの開催となった昨年の「熊交夏祭り」には、社員とその家族、協力会社、地域の方々に来場いただきました。キッチンカーを用意してステージイベントを催し、最後に恒例の花火を打ち上げました。私も少年の頃から参加していた懐かしい当社の行事です。
─地域貢献を大切にされていますね。
住永 当社の拠点物流倉庫がある八代市、御船町、嘉島町、宇土市には、企業版ふるさと納税をしました。地元スポーツチームの応援のほか、少年サッカー大会も支援しています。
─今年の抱負をお聞かせください。
住永 第一に、社員が働きやすい職場づくりを進めていきます。当社は先代が50年をかけて築き上げ、今やグループで約750人の社員を擁する総合物流企業となりました。2022年に社長に就任した私は、経験豊富なベテランの意見を聞くとともに、将来を担う若手の発言にも耳を傾けています。今後も、お客さまや取引先との和、社会との和、社員の和を重んじ、社訓にある「和をもって」成長を図りたいと思います。
概要
所在地 | 〒861-2212 上益城郡益城町平田2240-1 【電話】096(286)2304 |
---|---|
事業内容 | 長距離運送業、専属輸送業、倉庫業、自動車整備業 |
設立 | 昭和47年4月 |
資本金 | 9,000万円 |
社員数 | 750人(グループ会社含む) |
支店・営業所 | 東京、中部、広島、福岡物流センター、鹿児島中央、鹿児島、沖縄 |
関連会社・グループ | 熊本旭運輸(株)、福岡熊交(株)、熊交エクスプレス(株)、八代熊交(株)、令和熊交(株)、KMKコーポレーション(株)、(有)アヴァンセ・シム、熊交観光バス(株)、熊交観光タクシー(株)、(株)相互交通 |
ホームページ | https://kumako-co.jp/ |
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STORY
連載・企画-
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学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。