「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
熊本国際空港株式会社「世界と地域にひらかれた空の玄関口へ」代表取締役社長・山川秀明氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─空港の「安全・安心」に向けた取り組みに力を入れておられます。
山川 当社は阿蘇くまもと空港の、管制業務を除く、滑走路や空港施設の保守・セキュリティー管理など全ての運営を担っています。安全な運用を通じてお客さまや地域の方々に安心していただくことが使命で、関係事業者を含む全スタッフが各種の取り組みを実施しています。年2回の安全強化期間には、滑走路を歩きながら点検・清掃するランウェイクリーン運動を実施。業務中の「ヒヤリ・ハット」事例を共有する写真コンテストもあり、事故の芽を未然に摘み取る活動につなげると同時にKYT(危険予知訓練)としても推進しています。〝事故は起きない〟が前提の航空業界では二重三重の安全対策が求められます。常に緊張を保つのは大変ですが、スタッフには、安全・安心を"自分事"と認識することを促しています。
─路線と便数が年々増えていますね。
山川 2023年度の利用客数は333万人でした。このうち国際線は23万人と過去最高で、便数も昨年12月には週40便に増えました。熊本から国際ハブ空港を経由して世界各地へ行きやすくなり、昨年11月には韓国の仁川国際空港、台湾の桃園国際空港と連携協定を結びました。貨物を扱える航空会社「フルサービスキャリア」の旅客定期便を使った国際貨物輸送も始まり、球磨焼酎120本の台湾・台北への輸出が実現。国際貨物の一時保管や荷さばきを行うスペースの拡大も喫緊の課題です。
─「そらよかエリア」が開業しました。
山川 昨年10月にそらよかパーク、そらよかダイニング、そらよかビジターセンターが開業し、搭乗者だけでなく送迎の方や地域の皆さんも利用しやすくなりました。パークでは週末に各種イベントが催され、飲食店が充実しているダイニングは食事を楽しむ人でにぎわいを見せています。ビジターセンターにはSDGsの学び場やアウトドア用品・自転車のレンタルショップ、レンタカーカウンターが入居しました。いずれもスタートしたばかりで、これから中身を充実させていきます。
─2025年の抱負をお願いします。
山川 空港は人と物がリアルに動く地域の重要なインフラなので、改めて安全な運営に徹します。また県と連携し、中国や東南アジアに路線を広げて便数も増やし、コンセプトの「世界と地域にひらかれた九州セントラルゲートウェイ」を体現したいですね。そして、県の新大空港構想にもある「訪れる全ての人が楽しめる」空港を目指します。
概要
所在地 | 〒861-2204 上益城郡益城町小谷1802-2 |
---|---|
設立 | 2019年4月26日 |
事業内容 | 阿蘇くまもと空港の運営、航空機運航に伴う障害防止・損失補償、空港施設建設・管理など |
従業員数 | 102人(2024年11月現在) |
関連会社 | 熊本空港給油施設株式会社、熊本エアポートサービス株式会社、熊本空港警備株式会社 |
ホームページ | https://www.kumamoto-airport.co.jp/ |
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