「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社KIS「始動する3カ年の新中期計画遂行に注力」代表取締役・平木実氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─2024年度の業況はどうでしたか。
平木 上期はプロジェクトの先送りが相次いだ公共医療系の売り上げが振るいませんでしたが、製造業系で好調続きの半導体事業がプラスで推移しました。流通業系の自販機管理パッケージ「iVENUS」「iLibra」の大型案件も売り上げに貢献しました。通期では増収が確実で、損益面でも原価率改善に努め、増益を目指しています。また、当社と肥後銀行、九州デジタルソリューションズの3者連携で始動したDX支援活動が実を結び、提案件数が増えてきました。物流業者との協業プロジェクトも2件ほど始まっています。
─次期中期計画に向けた取り組みは。
平木 25~27年度3カ年計画の策定では、半導体やMES(製造実行システム)、公共医療、流通など11部門から一人ずつ30~40代のメンバーを選出し、「事業創出タスクフォース」を結成しました。メンバーはまず、企業のプラス面・マイナス面を洗い出して現状分析するSWOT分析などの手法を習得。その後所属部門の事業環境を振り返って自社の強みや弱み、競合他社の状況を整理し、今後の方向性について検討を重ねました。その成果は昨年6月、各メンバーから全社員に発表されました。私たち幹部は、成果物の内容を次期計画に盛り込むべく策定作業を進めています。
─人づくり、職場づくりに熱心ですね。
平木 会社愛を測るエンゲージメント調査を2年ぶりに実施したところ、数値が12~13㌽改善しました。これは社内の風通しを良くする施策をいろいろ試みた成果だと思っています。その一例が全社員を対象とした私と数名の社員で開催する面談で、2巡目に入りました。食事しながら率直な意見をもらい、それが人事制度の見直しや職場環境の改善につながったケースもあります。人材育成ではプロジェクト管理者のスキルアップを図っています。背景にあるのは主契約者として業務を遂行する案件の増加で、改めて部門長クラスに教材を使った学び直しを促しています。また、顧客のIT導入に際してコンサルタント業務ができる要員も育成しています。
─新年の抱負をお願いします。
平木 新中期計画の遂行に全力を注ぎます。ただ、事業計画は若手社員に浸透しにくいため、今回はキャッチフレーズと骨子内容を大々的に打ち出そうと思います。今や当社は300人超の体制となり、今年も16人の新卒が入社します。現状のオフィスでは手狭になり、働きやすい環境づくりは待ったなし。新サイト開設に向けたリサーチにも本腰を入れていきたいですね。
概要
所在地 | (本社)熊本市南区幸田1丁目6-27 【電話】096(379)2231 (KISラボ)熊本市南区幸田1丁目4-7 【電話】096(379)4888 (東京支社)東京都港区高輪2丁目15-8 グレイスビル泉岳寺前9F 【電話】03(5449)6501 |
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事業内容 | 情報・通信サービス業 |
設立 | 昭和45年6月 |
資本金 | 6,000万円 |
役員 | 代表取締役/平木 実 常務取締役/坂田芳興 取締役/尾下照樹、田尻正樹、森岡 剛 社外取締役/藤田茂樹、入佐健一 |
従業員数 | 298人(男232人、女66人) |
関連会社 | KISドットアイ株式会社 |
ホームページ | https://www.kis.co.jp/ |
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