尚絅大学・尚絅大学短期大学部「地域との連携強化　新奨学金制度も導入」学長・山縣ゆり子氏【トップインタビュー】

─地域との連携に注力しておられます。

山縣　近年、地域の企業や行政と連携した学びや活動が活発化しています。2020年から県のPRキャラクターくまモンを新たな学問領域とする「くまモン学」に取り組んできました。その一環として、熊本の観光振興や活性化を図ろうと昨年1月、熊本市中央区でホテルを運営する「OMO5熊本by星野リゾート」と連携協定を結びました。学生らは同社のホテル運営やマネジメントを学ぶとともに、若者視点の意見やアイデアを提案するなどして、まちづくりの推進や観光の課題解決につなげています。ほかにも「食」「教育」の分野を中心に30件以上の連携事業が進んでおり、本学の地域連携推進センターには連携に関する多くの依頼や相談が寄せられています。学生の幅広い学びに役立てるとともに、地域に貢献していきたいですね。

─国際交流の取り組みは。

山縣　交換留学や短期語学留学、海外研修旅行、海外学部間交流などさまざまな国際交流制度を設けています。コロナ禍でしばらく休止していましたが、昨年度から留学する学生が増えました。留学先は韓国や台湾が多く、期間は主に6カ月または1年。海外の学校で取得した単位の移行もできますので、留年することなく卒業が可能です。また中国や韓国、台湾といった海外からの留学生も受け入れており、学内でも国際交流の機会があります。昨年は、台湾からの留学生が西原村の中国語の観光パンフレット作成に協力してくれるなど、地域との深い関わりも続いています。

─SNSを使った情報発信にも力を入れておられます。

山縣　LINEやインスタグラム、YouTubeなどを活用しています。本学の活動やイベント情報を発信しているほか、インスタグラムでは楽しいショート動画もアップしています。私も学生と一緒にダンスをしていますので、興味がある人はチェックしてみてください。

─新しい奨学金制度を設けられたそうですね。

山縣　給付型の「二世代・三世代奨学金」制度を新設しました。母親、祖母のいずれかが尚絅大学・尚絅大学短期大学部(熊本女子短期大学および尚絅短期大学を含む)の卒業生の場合、新入生に奨学金を給付します。本学の特色の一つに歴史と伝統が挙げられますが、そうした尚絅のカラーを子どもや孫に受け継いでもらいたいと願っています。2025年4月以降の入学者が対象で、最大20万円を支給します。