「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
白鷺電気工業株式会社「EVを利活用し、電力の安定供給に貢献」代表取締役社長・沼田幸広氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─EV(電気自動車)を活用した需給調整市場に参入されました。
沼田 電力需給調整市場とは、電力の需要と供給のバランスを保つための「調整力」を取引する仕組みです。弊社は住友商事(東京)グループが提供する「EV通勤×職場充電」サービスを導入し、昨年7月、同社からレンタルした通勤用や社用のEV10台を活用して電力需給調整市場に参入しました。EV蓄電池を利用した市場参入は国内初だそうです。電力の安定供給の一翼を担うだけでなく、社員はEVを通勤や休日に使ったり、職場で充電できたりといった恩恵を受けられます。環境負荷低減効果を数値化しながら実証を進め、創業80周年を迎える2027年までに、社用ガソリン車をEVに入れ替えるカーボンニュートラル計画に着手していきます。また弊社は、熊本市と連携協定を締結しており、発災時には指定避難所にEVを無償貸与して、電力源として使用してもらいます。
─厚労省の子育てサポート企業「くるみん」制度でプラス認定されました。
沼田 より優秀な人材確保と社員の満足度向上を目指し、数年前から段階的に福利厚生や休暇制度を見直してきました。例えば、一昨年には不妊治療休暇制度を制定。本人の通院はもちろん、配偶者の治療に付き添う場合も、年次有給休暇とは別に休暇を取れるようにしました。他にも、家族の看護休暇や介護休暇を無給から各5日間の有給に変更するとともに、「産後パパ育児(出生時育児休業)」など既存制度の社内周知を徹底しています。23年度の男性社員の取得率は100%を達成し、取得日数も平均14日に増えるなど成果が上がりました。その実績が評価され「くるみんプラス」の県内企業第一号に認定されました。社内的にも、4年連続で新入社員の3年以内離職率ゼロという結果につながりました。
─社会貢献活動にも積極的ですね。
沼田 高所作業の技術を生かした熊本城や八代城跡石垣の清掃活動、阿蘇地域の植林活動などの取り組みに高い評価を頂き、地域社会の課題解決活動を顕彰する「エコアクション21オブザイヤー2023」のソーシャル部門で、前年を上回る銀賞を受賞しました。昨年10月、熊本市託麻東校区に伝わる雨乞い太鼓の継承と地域活性化を目的に結成された団体「託東太鼓」と、活動支援について調印しました。また、県立熊本工業高校サッカー部の活動を応援しようと、ユニホームの胸スポンサーになっています。今後も地域とのつながりを大切に、子どもたちの未来を共に育んでいきたいですね。
概要
所在地 | 〒861-8035 熊本市東区御領8丁目3-38 【電話】096(380)7171 |
---|---|
創業 | 昭和22年2月 |
事業内容 | 電気工事業 |
資本金 | 1億円 |
役員 | 代表取締役社長/沼田幸広 代表取締役専務執行役員/西 薫 取締役常務執行役員/田子森秋彦 取締役相談役/沼田吉輝 監査役/松本公一 常務執行役員/東 光明 上席執行役員/濱中辰成 執行役員/山下英幸、麥田栄次、飯干清長、萓野続浩、松山茂人、山下広幸 |
従業員数 | 125人 |
支社 | 八代、福岡、京都 |
営業所 | 人吉、鹿児島 |
関連企業・団体 | しらさぎホールディングス(株)、(株)ファマックエグレット、しらさぎエナジー(株)、しらさぎファーム(株)、大祐電気(株)、日本サンライズ(株)、(株)山根電業社、NPO法人しらさぎ |
ホームページ | https://www.shirasagidenki.co.jp/ |
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