株式会社TMビル「昨年はビル5棟を新規取得　事業が加速化」代表取締役社長・松尾俊昭氏【トップインタビュー】

─本社を移転されて1年半たちました。環境の変化はありますか。

松尾　当社はテナントビルを中心としたビル事業、不動産業を全国で展開しており、一昨年4月、本社を熊本市から福岡市に移しました。福岡市は市街地の再開発が進んでいるほか、全国から新しい不動産情報が数多く集まってくるため、事業が一層活性化、加速化していると実感しています。移転後は特に大手不動産会社からの情報提供が増え、物件の下見や精査、条件交渉などで全国を忙しく飛び回っています。ただ、最近は物件価格が値上がり傾向にあり、購入価格だけでなく立地や入居状況、改装費用などを総合的に見て、より厳しく判断する必要が出てきています。

─PR活動にも取り組まれています。

松尾　福岡での知名度を高めようと、ホームページをリニューアルし、イメージCM動画を作成しました。動画は、JR博多駅をはじめ福岡、熊本、札幌、新潟などの繁華街のデジタルサイネージ(電子看板)で流しています。カラオケ・コンテンツ関連企業の第一興商と連携し、タイアップイベントなどにも協力。PR活動については若手社員のアイデアや企画を尊重し、事業展開に生かしています。

─ビルの取得状況を教えてください。

松尾　昨年は飲食ビル5棟を取得しました。3月に東京都八王子市のビルを購入。地下1階、地上7階建てで、東京では初の物件です。取得後、名称を「TM44ビル」としました。また同月、神奈川県横浜市の地下1階地上9階建てのビルを購入しました。繁華街の関内エリアにあり、名称は「TM45ビル」です。8月には沖縄県那覇市のビルも取得しました。地下1階地上6階建てで、沖縄の繁華街・松山のメインストリートにある好立地の物件です。名称を「TMビル46」としました。熊本県内では10月、熊本市中央区の10階建てビルを獲得しました。目抜き通りの銀座通りにあり、名称は「TMビル47」です。年末から改装に入っていますので、皆さんご期待ください。同月は北海道札幌市の8階建ての飲食ビルも取得し、名称を「TMビル48」としました。取得時はテナントが入っていない状況だったため、新規に出店しやすくしようと、店舗面積を狭くしてテナント数を増やす全面リニューアル工事を実施中です。完成は1月末予定で、既に5割の入居が決まりました。一方で、自社ビル14棟にIoT防犯カメラを計285台導入。ビルの防犯や美化を強化しました。多くの人が楽しく安心して遊べる、活気ある街づくりに微力ながら貢献していきたいですね。