ナカヤマ精密株式会社「LED好調 技術力高めるものづくり推進」代表取締役社長・中山愼一氏【トップインタビュー】

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2025年1月1日 00:00
熊日プレジデント倶楽部 トップインタビュー Sponsored
代表取締役社長 中山愼一氏
代表取締役社長 中山愼一氏

─精密部品加工を得意とされていますが、昨年の事業状況はいかがでしたか。

中山 おおむね好調な業績で推移しました。「光る半導体」といわれるLEDの需要拡大が続き、当社の売り上げも伸びました。LEDは自動車のヘッドライト、テレビやゲーム機などの液晶画面をはじめさまざまな用途のものがあり、年々小型化した製品が登場しています。スマートフォンのカメラに使われている画像センサー用部品も好調で、今後は自動車のドライブレコーダーや防犯カメラ用の需要も見込まれます。スマホには当社が手掛けた小さなコネクター部品も使用され、競合他社と技術力で競争を繰り広げています。

─本社を大阪に、工場を熊本に置いてものづくりを続けておられます。

中山 大阪で創業した父が出身地の熊本に工場を建設し、金型や半導体関連部品の生産を始めたのが1984年でした。その後、日本の製造業の多くが海外に拠点を移しましたが、当社は"メードインジャパン"にこだわり、熊本で技術力を高める努力を続けてきました。菊陽町に2013年にテクニカルセンター、同敷地内に16年テクノラボ、23年に第2テクニカルセンターを建設しました。これにより、約10年先まで最新設備の導入が可能な余裕ある空間を確保でき、大型装置の組み立てにも対応できるようになりました。

─今後の展望をお聞かせください。

中山 精密部品や装置加工の分野は軌道に乗り、年商30億円台となったので、後継者の育成を図り、次は50億円を目指していきたいと考えています。TSMCの現地法人JASMに隣接するテクニカルセンター周辺では、半導体関連企業の工場建設が進んでいます。熊本の発展とともに当社も発展していけるよう技術力をさらに高め、努力した人が技術者としての成長につながる、ものづくりの原点を貫く職場環境づくりに取り組んでいきます。

─関連会社の西日本航空機サービスの事業展開はいかがですか。

中山 熊本空港の東側に隣接する場所に事業所があり、格納庫にヘリコプター2機と小型航空機1機を所有しています。機体整備も引き受け、セスナ愛好会「くまもとフライトクラブ」(全国約60人)の会員がここを拠点に熊本空港発の九州遊覧飛行を楽しんでいます。昨年は航空運送会社と連携し、国際線やプライベートジェットで熊本にやって来た旅客を阿蘇や天草にヘリで運ぶ「空のタクシー」事業を始め、ヘリを使った遊覧飛行も実施しています。今年はもう一歩踏み込んだ展開を計画中です。

菊陽町の第2テクニカルセンター西側外観
菊陽町の第2テクニカルセンター西側外観

概要

所在地 (本社)〒532-0004 大阪市淀川区西宮原2-1-3
   SORA新大阪21 14F   【電話】06(4807)1500
(熊本工場)〒861-2402 阿蘇郡西原村小森3606
   【電話】096(279)3737
(テクニカルセンター)〒869-1102 菊池郡菊陽町原水
   上大谷3802-26     【電話】096(340)5010
(横浜営業所)〒222-0033 横浜市港北区新横浜3-6-5
   新横浜第一生命ビル4F  【電話】045(548)6952
(名古屋営業所)〒450-0003 名古屋市中村区名駅南
   1-3-18 NORE名駅803 【電話】052(414)4000
営業所 本社(大阪)、テクニカルセンター(菊陽)、横浜営業所、名古屋営業所
事業内容 耐磨耗精密工具類、半導体・自動車・宇宙関連部品、その他精密部品の設計・製造販売
設立 昭和44年6月25日
資本金 9,600万円
従業員数 229人
役員 代表取締役社長/中山愼一
取締役/中山大智、坂田和文、富永洋市
ホームページ http://www.nakayama-pre.co.jp/

熊日プレジデント倶楽部とは

「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。

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