「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
西日本電信電話株式会社熊本支店「先端技術活用し 地域活性化やDXを推進」熊本支店長・二宮裕一郎氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─ICTを活用した地域活性化に注力されています。昨年の主な取り組みは。
二宮 以前からICTによる地域課題の解決や街のにぎわい創出に力を入れてきましたが、昨年は、より具体的に進化した一年でした。熊本市と連携協定を結び進めてきたスマートシティの実証事業では、インフラ設備の画像データをAI解析し、台帳管理や設備保全に役立てています。また街のにぎわい創出事業では、商店街にAIカメラを設置し、画像データを分析して観光客や地域住民の回遊状況、渋滞状況を可視化することで、将来の活性化促進計画に利用しています。多様性社会推進の取り組みでは、昨年8月、熊本市立白川小学校の児童と身体障がいのある方々とのeスポーツ交流を通じた「DE&I eスポーツ大会」を開催しました。身体障がいのある方でも、さまざまなテクノロジーを活用してICT機器を操作すれば、メタバース(仮想空間)内で生き生きと活躍できることを体感してもらい、あらゆる人々が活躍できる共生社会の可能性を感じていただきました。このほか、宇城市とイオンモールと協働し、JR小川駅とイオンモール宇城間でEVバスの自動運転社会実装推進事業も始めました。
─県と連携し、企業や組織のDXを推進されています。
二宮 近年、DXへの理解が進んでいる一方、自身の企業や組織にどう組み込んでいくか悩まれている方が多いようです。当支店は昨年4月、県が進める「くまもとDX推進コンソーシアム」の事務局に採択されました。活動の一環でイベントやセミナーを開催するなどして、DX推進をサポートしています。DXの目的には二つの側面があり、一つが生成AIなどを活用した業務の効率化、もう一つがサービスを高度化したり、付加価値をより高めたりすることです。その両面を意識しながら組織に実装していくことが重要と考えています。DXを推進するに当たり、初期の段階から実装まで伴走しながら支援することを心がけています。最近はDX人材の育成について相談を受けることも増えました。社内の人材のスキルアップにも注力しています。
─今年の抱負をお願いします。
二宮 今後も引き続き、ICTを活用した地域創生や事業活性化を後押ししていきます。当支店には熊本出身者が多く在籍しており、地域の課題を"自分ごと"として捉えることができます。私はそれを「地域密着力」と呼んでいます。ICTの力と地域密着力を私たちの強みとして、最先端技術と地域の接点づくりに努めます。
概要
所在地 | 〒862-0976 熊本市中央区九品寺1丁目2-11 【電話】096(272)9030 |
---|---|
事業内容 | 県内通信に係る電話、専用、総合デジタル通信などの電気通信サービス |
設立 | 1999年7月 |
資本金 | 3,120億円(西日本電信電話株式会社) |
ホームページ | https://www.ntt-west.co.jp/kumamoto/ |
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