「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
ネッツトヨタ熊本株式会社「DX化進め 独自の車両配送システム完成」代表取締役社長・井上雄一朗氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─新車販売の動向をお聞かせください。
井上 認証問題に伴う一部車種の生産停止や工場トラブルによる生産遅延もあり、新車登録は思うように伸びませんでした。法令順守などさまざまなことを見つめ直し、立て直していく一年となりました。そうした中、生産から納車までを可視化する新システム「J-SLIM(ジェイ・スリム)」の導入により、営業スタッフはあらかじめ具体的な納期を把握した上で、お客さまに提案できるようになってきています。
─経営と収益の状況はいかがですか。
井上 全店舗展開した中古車販売は軌道に乗り、お客さまにさまざまな選択肢をご提供できるようになりました。中古車販売やアフターサービス、保険を含めた金融商品の取り組み強化が功を奏し、全社では前年並みの収益を確保できる見込みです。お客さまの支えと社員の頑張りで、良い経営状況を継続できています。
─最近のトピックを教えてください。
井上 昨年12月、手狭だった天草店の移転新築に着手しました。人員も増強する予定で、地域の雇用にも貢献しお客さまの利便性をさらに向上させていきます。当社では一昨年から改善チームをつくり、細かな動線や動きの無駄を見つけ、余力創出に取り組んできました。同チームを昨年11月、改善推進室に格上げし、各現場・本部の課題解決と改善を一歩踏み込んで進めていく考えです。また、業務のDX化や投資についても推進。ベテランのノウハウをデジタルで再現・継承していく仕組みづくりをさらに進める計画です。その一環として、車両配送システム「Smart dispatchNS」を専門的な知見を持つ企業と共同で開発・実装しました。今まで1時間程度を要していた配送計画の作成が、システムを使うと10秒程度で可能に。手作業だった配送後の集計も自動化され、多くの工程圧縮につながります。このシステムは汎用性があり、全国のトヨタ系列ディーラーに利用を働きかけたいと考えています。
─今年の抱負をお願いします。
井上 これまで実施してきた災害復旧に関する義援金贈呈に加え、昨年は企業版ふるさと納税制度を活用し、店舗近隣の三つの自治体に納税しました。首長と直接話す機会をいただき、さまざまな地域課題があることに改めて気付かされました。今後もできる限り、地域やステークホルダー(利害共有者)への貢献と社員への還元を実施し、地域には「あってよかった」と言われる店づくりを、社員には「ここで働いていてよかった」と言われる会社づくりを進めていきたいと思います。
概要
所在地 | (本社)〒861-8028 熊本市東区新南部6丁目3-125 【電話】096(382)1234 |
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事業内容 | 自動車販売・修理、中古車の販売・買取、自動車保険、携帯電話、JAF |
設立 | 昭和43年4月1日 |
資本金 | 5,000万円 |
役員 | 代表取締役社長/井上雄一朗 常務取締役/工藤浩則 取締役/松野栄司 |
従業員数 | 329人(2024年12月現在) |
ホームページ | https://www.netz-k.com/ |
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