「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社肥後銀行「今年創立100周年 地域経済の発展に貢献」代表取締役頭取・笠原慶久氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─新たな中期経営計画が始まりました。
笠原 昨年3月までの中期経営計画「改革」で、新事業に着手するなど、着実に布石を打ってきました。現中期経営計画は、それらを実践・発展させていくフェーズとして、テーマを「躍進」としました。初年度は順調に推移。九州フィナンシャルグループの3月期の通期連結業績予想も上方修正し、純利益が実質過去最高になる見通しです。私たちが「地域価値共創事業」と呼んでいる銀行部門以外の分野でも、新規事業が滑り出し、定着化を図っています。価値観の変化としてのSDGs、産業革命としてのDXという二つの大きなパラダイムシフト(革新的変化)が起きる中、社会課題の解決や環境配慮などを事業に組み込み、本業として推進していきます。
─阿蘇くまもと空港に4月、SDGs施設をオープンされるそうですね。
笠原 SDGs先進県といわれる熊本の入り口である空港に、SDGs関連施設を造りたいというお話があり、引き受けました。施設名は「くまもとSDGsミライパーク」です。全国から来る子どもたちにSDGsを学んでもらい、そこから次の目的地に向かう社会学習の重要なコンテンツになればと期待しています。企業展示エリアでは、半導体産業をはじめさまざまな業界の事例を紹介します。「熊本と言えばSDGs」と認知してもらえるよう努めます。─半導体関連産業による県内経済への波及効果をどうお考えですか。
笠原 昨年9月に発表した試算11.2兆円の金額の大きさばかりが注目されがちですが、大切なのは波及していくプロセスに熊本の企業が入っていくことです。リスクを取って輪の中に入ろうと主体的に取り組んでいただくために、分析や支援をしっかりやっていきます。
─今年の計画や展望を教えてください。
笠原 お客さま一社一社に寄り添ったコンサルティング業務を強化していきます。地域価値共創事業では、課題解決のお手伝いを通じてビジネスとして自分たちも成長し、地域経済の発展に貢献していきます。企業理念に基づく経営の両翼に経営品質の向上と健康経営を掲げていますが、継続的な活動が実を結び、「健康経営優良法人(大規模法人部門ホワイト500)」に6年連続で認定されました。今後も女子駅伝部の活動などを含め力を入れていきます。また、今年は創立100周年を迎えます。記念事業として当行の棚田で育てたお米で日本酒を作るほか、お客さま向けの感謝の集いやコンサートといった文化的イベントの実施を計画しています。
概要
所在地 | 〒860-8615 熊本市中央区練兵町1 【電話】096(325)2111 |
---|---|
設立 | 大正14年7月 |
業務内容 | 普通銀行業務 |
資本金 | 181億円 |
役員 | 代表取締役頭取/笠原慶久 代表取締役副頭取/山木 仁 取締役専務執行役員/田島 功 取締役常務執行役員/岩立康也、池田 誠、髙本芳郎、多田理一郎、前出 洋 |
従業員数 | 2,180人 |
店舗数 | 125 |
グループ会社 | 肥銀リース(株)、JR九州FGリース(株)、肥銀カード(株)、九州みらいインベストメンツ(株)、九州M&Aアドバイザーズ(株)、肥銀キャピタル(株)、肥銀ビジネスサポート(株)、肥銀ビジネス教育(株)、肥銀オフィスビジネス(株)、(株)KSエナジー |
経営統合 | 平成27年10月、(株)鹿児島銀行と経営統合。 共同持株会社 (株)九州フィナンシャルグループ設立 |
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