ヒノマル株式会社「『九州の農業の未来を照らす企業』を使命に」代表取締役社長・安武広信氏【トップインタビュー】

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2025年1月1日 00:00
熊日プレジデント倶楽部 トップインタビュー Sponsored
代表取締役社長 安武広信氏
代表取締役社長 安武広信氏

─昨年の業況を教えてください。

安武 世の中の価格高騰の波は、当社が扱う農業関連商品にも及んでいます。中でも肥料や農薬は、値段が高かろうが日々使用せざるを得ないものです。値上げした分、昨年度の売上増につながりました。そのお返しというわけではありませんが、肥料の価格高騰から肥料代を節約したい農家さんも多いため、当社では農地の土壌分析をして効果的な肥料のやり方や、作業の省力化を提案しています。また「スマート農業」の分野にも力を入れています。売り上げに占める割合はまだ小さいですが、成長率は最も見込めるでしょう。

─スマート農業ではどのような商品を。

安武 農薬散布用ドローンが好調です。操縦資格を取得できるアカデミーも運営しており、受講者は前年の1.5倍で増えています。設定すれば自動操縦も可能で、70代の農家さんも導入されています。そのほか、ビニールハウスの温度・湿度などを計測する環境制御装置や、農家の荷作業をサポートする「パワーアシストスーツ」などを取り扱っています。

─今年、注力する事業はありますか。

安武 本年度から3カ年の「新中期経営計画」を始動させます。その柱の一つとして、畜産資材の取り扱いを増やそうと考えています。具体的には、牧草を熟成させるラッピングフィルムや、畜舎の餌を狙いにくるカラスの撃退レーザーなどです。畜産農家のためになる資材をいろいろ扱っていこうと思います。もう一つ取り組みたいのが、気象衛星を活用した営農サポートシステムの販売です。これは電子地図と圃場のデータを結び付けて作付け状況や病害状況などを管理するもの。効率的な農業を進めるための新しい提案をしていきます。

─今後の展望をお聞かせください。

安武 お客さま第一ですが、その前提として社員が幸せでなければならないと思っています。当社は役職定年を廃止し、男性社員の育休取得も推進。また資格取得を奨励しスクールの受講費用や合格時のお祝い金を支給するほか、課長職未満の全営業職員の営業力向上のために年4回の外部セミナーで学ぶ機会を設けています。給与ベースをさらに上げ、社員が幸せに長く働ける会社を目指したいですね。一方、お客さまに対しては「九州の農業の未来を照らす」企業になることが使命です。農業従事者の高齢化が進む中、スマート農業の提案は重要な鍵となります。ベンチャー企業が開発する斬新な商品などもいち早く見つけ、お客さまに提案していくことが私たちの役割だと思っています。

ヒノマル本社
ヒノマル本社

概要

所在地 〒862-0976
熊本市中央区九品寺5丁目7-29
【電話】096(372)5151
創立 令和2年6月
事業内容 肥料、農薬、園芸資材、畜産資材、産業資材の仕入れ・販売、園芸施設工事の請負・施工
資本金 1億円
役員 代表取締役社長/安武広信
取締役/竹中 誠
取締役(非常勤)/金田欧奈、塚本 亘
監査役(非常勤)/檀野英次
執行役員/田上智範、澤田幸市、徳永純也
従業員数 100人
事業所 営業所/熊本、八代、福岡、長崎、鹿児島、宮崎、大分
出張所/大阪
関係会社 三建産業(株)、タイハク(株)、(株)九州農材、(有)マルタカ商事

熊日プレジデント倶楽部とは

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