「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
ヒライグループ「『お弁当のヒライ』 九州全県展開を視野に」代表取締役・平井浩一郎氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─昨年の業況はいかがでしたか。
平井 昨年の夏から全国的にお米が不足し、価格が高騰しました。お米に限らずさまざまな原材料が値上がりしており、中食業界は経営的に打撃を受けています。そうした中、私たちが今できることは商品をブラッシュアップし、DXにより生産現場の能率化・効率化を図ることです。地道に努力を積み重ねてきたことで、売り上げは対前年比10%ほど伸びています。昨年5月期決算は、グループ11社全体の売上高が318億円、今年5月期決算は350億円を見込んでいます。
─グループでの好調な動きは。
平井 「お弁当のヒライ」は熊本、福岡、大分、佐賀の4県で展開しており、年間20店舗の新規出店を計画。今後は市場規模が大きい福岡県で重点的に店舗数を増やし、宮崎、長崎、鹿児島にも進出して九州全県展開を目指します。M&Aで取得した大分県のチェーン店「鳴門うどん」を展開する九州フードサービスも業績が好調で、大分県外への出店準備に入りました。中華冷食の三桃食品では、久留米工場に大型のフリーザーを導入して生産能力が大きく向上。関西・関東圏への出荷を視野に入れています。将来的には関東工場を新設し、大商圏でのビジネス展開を狙いたいです。
─若手が活躍できる風土があります。
平井 ヒライでは、勤続年数に関係なく本人の能力や実績次第で積極的な登用をしています。社員にできるだけチャンスを与えたいですし、失敗しないと成長できません。社員の飛躍の場として、コロナ禍で一時中断していた海外出張を今年初頭から再開させます。営業同士、製造同士、営業と製造など二人一組で年間10組、20人ほどで実施。自分たちで出張の目的を決め、計画を立て、飛行機やホテルの手配をしてもらいます。出張前の不安そうな顔が、数日後には自信に満ちた顔になって帰ってきます。
─今後の展望と目標をお願いします。
平井 原価高騰、人手不足など、あらゆる業界が抱えている問題は当グループも同じ。けれど、いいものを作ってお客さまを喜ばせ、従業員を大切にしていけばおのずと道は開けるような気がします。現在は過去の努力の結果、未来は今後の努力で決まります。努力をしっかりすれば、数字は求めずとも結果的に良い方向にいくと思います。従業員にとって働きやすく、長く勤めたい会社であるためにも、生産性をさらに上げ、賃金を高めていきたいと考えています。「グループ年商1000億円」を目標に掲げ、今後も挑戦を続けます。
概要
所在地 | 〒860-0047 熊本市西区春日7丁目26-70 |
---|---|
事業内容 | 弁当・総菜・サンドイッチ・おにぎり すしの製造及び直売 |
設立 | 1968年5月 |
資本金 | 5,000万円 |
役員 | 9人 |
従業員数 | 2,251人(2024年10月時点) |
関連会社 | (株)ヒライ (株)ヒライホールディングス (株)どんどんライス (株)サン・トップ運輸 (株)ヒライ給食宅配サービス (株)サン・ミールサプライ (有)ワイドリサーチ (株)九州フードサービス (株)うまいめし (株)スターワーク 三桃食品(株) |
ホームページ | https://www.hirai-wa.com |
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