「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
ホテル日航熊本「挑戦と進化を続け 高品質なサービス提供」代表取締役社長・鶴山敏哉氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─ホテルの現況について教えてください。
鶴山 中期経営計画では24、25年度をコロナ禍からの「復活期」と位置付けています。業績は緩やかに回復しており、本年度上半期は前年比で二けたの増収となりました。事業別では、一般宴会部門で企業の周年行事やMICE(ビジネスイベントや国際会議)の懇親会など大型案件を多く受注できました。宿泊部門も客室稼働率が平均70%台半ばで堅調に推移しています。インバウンドについては、TSMC効果に加えて、昨年来、熊本空港の台湾、香港、韓国の定期便就航が続いたこともあり海外からの宿泊客が急増しています。訪日外国人の宿泊実績は構成比で平均30%を超えており、今後も増加傾向は続くと見ています。下半期も一般宴会部門と宿泊部門が売り上げをけん引しており、通期においても増収の見通しで、本年度の目標である3年ぶりの単年度黒字が見えてきたところです。
─新たな人事制度を導入されましたね。
鶴山 適正な人員数を確保し活発化する需要に対応するため、本年度から新制度に移行しました。社員の平均給与を引き上げ、等級制度と評価制度を改定しました。また、新入社員と入社2年目、管理職を対象の研修に加えて、職場ごとの社外研修や資格取得に力を入れており、各人に合ったキャリアプランの提示や、やりがいを感じる職場環境づくりに努めています。「自ら考え行動し、チームで高みを目指す」というのが社の人事理念です。来年度以降は、若手社員に対してきめ細かな指導による早期の育成が重要になると考えています。
─今後の抱負を聞かせてください。
鶴山 現在の観光・宿泊への良い流れを確かなものにするためには、行政と連携しながら熊本を持続可能な魅力あふれるまちにしていくことが重要です。宿泊業界としても、各施設が切磋琢磨しながら魅力を高めていければと考えます。今後、熊本市中心部や大津、菊陽町周辺では新しいホテルの開業が予定されており、競争が激しくなるでしょう。当ホテルがどんな状況にも柔軟に対応し、挑戦と進化を続けていくためには、社の歴史や伝統、強みを再確認した上で、新たな戦略を構築する必要があります。そこで、26年度から始まる次期中期経営計画の策定準備に入ったところです。熊本に根差した総合型のシティホテルとして、宿泊・宴会・会議・婚礼・レストランの機能をそろえた高品質な施設とサービス、洗練された料理、そして何よりも高いホスピタリティーを持つ社員とともに、皆さまに笑顔をお届けできる存在であり続けたいと願っています。
概要
所在地 | 〒860-8536 熊本市中央区上通町2-1 【電話】096(211)1111 |
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事業内容 | ホテル業・飲食業・宴会・会議および結婚式場の運営その他 |
設立 | 平成12年9月1日 |
資本金 | 5,000万円 |
役員 | 代表取締役社長/鶴山敏哉 常務取締役総支配人/天方裕二 取締役総料理長/中野省吾 取締役料飲・調理担当/桃木 潤 常勤監査役/毛利之紀 役員待遇営業部長/緒方圭一郎 |
従業員数 | 290人 |
ホームページ | https://nikko-kumamoto.co.jp/ |
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STORY
連載・企画-
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