株式会社MATSUKI(旧・松木グループ)「八代港の活性化に向け 多様な事業を展開」代表取締役社長・松木喜一氏【トップインタビュー】

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2025年1月1日 00:00
熊日プレジデント倶楽部 トップインタビュー Sponsored
代表取締役社長 松木喜一氏
代表取締役社長 松木喜一氏

─創立100周年の節目だった昨年10月、持ち株会社の社名を変更されました。

松木 社名を「ARLSホールディングス」から「MATSUKI」に変更しました。傘下のグループ10社については、今年9月までに合併統合し、事業本部制へ移行する予定です。グループ各社で重複した業務の効率化を進め、縦割りの組織を横断的に連携しやすくします。また、通関手続きの簡素化など国に認められたAEO(認定通関事業者)として、より一層セキュリティーとコンプライアンス(法令順守)の行き届いた企業を目指す狙いもあります。

─昨年の事業状況はいかがでしたか。

松木 6月に八代バイオマス発電所の稼働が始まり、順調に業務が進行しています。八代港にバルク船(ばら積み貨物船)で入る発電の燃料となる木質ペレットを、約3000台の特殊コンテナに当社が移して発電所へ輸送。24時間体制で燃料投入などの構内業務も請け負っています。今後、年間約15万世帯分の電力を発電する計画だと聞いています。一方、県内での半導体工場稼働開始に伴い、使用される高圧ガスが八代港に入っており、当社によるガス検査、通関、保管などの物流業務が本格化しています。また菊陽町で建設が進む半導体関連工場の建設資材を運送する業務なども増えています。一昨年末にANAグループの国際輸送会社「OCS」と提携して始まった、熊本空港における航空貨物の集配業務は、今後の業務拡大に期待しているところです。

─今年はどんな年になりそうですか。

松木 長年にわたり構内業務を請け負ってきた日本製紙八代工場は、従来の新聞用紙や印刷紙に加え、新たに家庭紙や衛生紙などへの生産転換を計画されています。当社も新製品の生産や物流業務に積極的に関わりたいと考えています。一方、八代港へのクルーズ客船入港は昨年、約30便にまで回復し、今年は50便超となる見込みです。そこで船内用食材を供給する傘下の「KMI」の業務拡大を図り、八代港だけでなく、他港での食材供給実現にも挑戦します。また創立100周年の今期中に、八代市港町に新事業所が完成する予定です。9月には式典の開催を計画しています。これまで当社を支えていただいた社員、顧客、地域の皆さまに感謝の意を表し、当社の将来ビジョンを共有してもらいたいと考えています。今後も社員が心身共に健康で幸せを実感でき、仕事に誇りを持てる職場環境の整備を進めます。歴史にあぐらをかくことなく、常に挑戦者の気概を持って創立100周年を乗り越えたいと考えています。

新事業本部イメージ図(八代市港町に2025年7月完成予定)
新事業本部イメージ図 (八代市港町に2025年7月完成予定)

概要

所在地 (グループ本社)
〒866-0851 八代市毘舎丸町1-3
【電話】0965(32)6111(代表)
創業 1924(大正13)年10月
総従業員数 432人(2024年11月現在)
グループ企業・代表役員 (株)MATSUKI     代表取締役社長/松木喜一
 松木産業(株)     代表取締役社長/松木一史
 大日産業(株)・MGS(株) 代表取締役社長/大谷昭次
 松木運輸(株)     代表取締役社長/坂川新助
 松栄整備(株)     代表取締役社長/田邊清智
 八代港湾倉庫(株)   代表取締役社長/原田陽二
 FDP(株) 代表取締役社長/佐々田健吾
 Carry MAMA(株)   代表取締役社長/宮本美代子
 KMI(株) 代表取締役社長/宮﨑浩二
 WTD(株) 代表取締役社長/山下勇一
事業所 日本製紙八代工場構内事業所、港事業所(八代港)、熊本港シッピングサービス、大日本社工場、ダイニチ物流センター、ショーエイやつしろ港センター工場、危険物倉庫、郡築倉庫ほか
ホームページ https://www.g-matsuki.co.jp/

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