「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社明和不動産「DX推進し不動産業界の効率化をめざす」代表取締役COO社長執行役員・川口英之介氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─県内の不動産業界の現状は。
川口 2021年秋にTSMCの進出が発表されて以降、熊本では半導体バブルが起きています。特に菊陽町周辺エリアへの影響は大きく、物件需要も急増しています。弊社としてもその需要に対応すべく、一昨年、国道57号菊陽バイパス沿いに菊陽支店を出店し、賃貸・売買・管理にワンストップで迅速に対応できる体制を整えました。その結果、弊社の賃貸仲介部門には多くのあっせん依頼を頂き、一昨年の賃貸仲介件数が1万1300件であったのに対し、昨年は1万1633件にまで増え、3年連続で賃貸仲介件数九州1位を獲得しました。また物件の供給面では、一昨年は約30棟、昨年は40棟以上の新築賃貸マンションを供給しました。しかし、いまだ需要に対して供給が追いついておらず、物件不足の解消には至っていません。引き続き、一般社団法人熊本県賃貸住宅経営者協会の会員各社と連携し、住宅確保に取り組んでいきます。
─業務のDX化を推進されています。
川口 実は10年ほど前、賃貸借契約における電子契約を業界内に先駆けて導入しましたが、当初は社員に不評でほとんど使用されていない状況でした。そこで全店舗を回り、問題点を一つずつ洗い出し、3年かけて約300点のシステム修正を行いました。その結果、今では個人契約での利用率は約95%となり、業務効率化とお客さまの利便性向上につながっています。21年と23年の契約件数、総労働時間を比較すると、契約件数が763件増えたのに対し、労働時間は3万3000時間以上減少。紙の使用量も削減でき、弊社が取り組んでいる森林保全の観点からも有意義です。現在は、弊社だけでなく業界全体の業務効率化を目指し、データ化した情報を他社のシステムと連携できる仕組みを開発中です。今後もDX推進の歩みを止めずに続けていきます。
─社会貢献活動にも積極的ですね。
川口 昨年8月、県内の18企業と共同で「くまもと未来奨学会」を設立しました。児童養護施設などから県内高等教育機関への進学支援を目的としており、昨年は7人が奨学生として認定されました。また10月には、弊社の取引先などで構成する「和の会(WAC)」と小国町などで森林保全に関する協定を更新しました。同協定に基づき、21年からさまざまな体験型イベントや森林保全活動を実施しています。「住まい」に関わる不動産業界だからこそ、地域とのつながりを大切にし、次世代を担う子どもたちに「よりよい未来」をつなげられるよう、貢献していきたいと考えています。
概要
所在地 | 〒860-0804 熊本市中央区辛島町4-35 【電話】096(322)5555 |
---|---|
事業内容 | 不動産関連事業、保険事業、遊休地活用事業、通信・デジタル事業 |
総従業員数 | 387人 |
グループ会社 | ・支店 株式会社明和不動産 【売買】熊本本社、菊陽、ガラリト大江、ガラリト嘉島、福岡 【賃貸】熊本大学前、大江、下通、平成、県庁東、熊本北、光の森、水前寺、日赤通り、熊本中央、熊本駅、熊本西、浜線バイパス、熊本東健軍、熊本嘉島、菊陽、薬院、天文館、鹿児島中央駅西口広場前、鹿児島大学前、鹿児島宇宿、谷山駅前 株式会社明和不動産管理(熊本本社、福岡、鹿児島)、法人事業部(熊本本社、東京、福岡、鹿児島)、リネクト株式会社、株式会社メイワライフリード |
ホームページ | https://www.meiwa.jp |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
旧熊本市民病院跡地、商業施設に 同仁グループが落札 スーパーなど誘致、2026年12月開業予定
熊本日日新聞 -
【山都町議会】22日臨時会
熊本日日新聞 -
事前説明無く環境相に抗議文 水俣病被害者ら 住民健康調査の専門家検討会
熊本日日新聞 -
【とぴっく・小国町】町の風景写真展
熊本日日新聞 -
全国から駅弁と〝うまいもの〟が集結 熊本市の鶴屋百貨店で2月11日まで
熊本日日新聞 -
DF袴田が肉離れ 全治4週間 ロアッソ熊本
熊本日日新聞 -
足元にひょっこりくまモン 益城町 全国初のマンホールふた
熊本日日新聞 -
八代郵便局が22日朝から通常営業を再開
熊本日日新聞 -
複数の人格と生きる実情、知って 解離性同一性障害テーマに映画 当事者監修、熊本市で上映会
熊本日日新聞 -
患者の診断、治療に性差考慮を うつ病、更年期障害、症状に違い 熊本市で学術集会「個人差の手がかりに」
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。