現地記者が教える!台湾に来たら食べてほしいコンビニグルメ【台湾ってこんなトコvol.11】
■台湾のコンビニが進化中
台湾では大通りでも小さな路地でもコンビニを見つけることは難しくありません。台北市中心部にあるNNA台湾のオフィス周辺には、約300メートル以内に10店舗以上のコンビニがあります!
政府の統計によると、台湾のコンビニの店舗数は年々増加し、2023年末時点で1万3,760店舗に上っています。
近年、コンビニは競争力を高めるため、食品や飲料の魅力アップに力を入れています。品数をより豊富にするだけでなく、独自商品の開発にも積極的に取り組んでいます。
個人的に日本のコンビニは世界で最も「面白い」と思いますが、台湾のコンビニも独自の魅力を高めていると思います。
連載の第11回は台湾に来たらぜひ食べていただきたいコンビニグルメを紹介します!
■有名店とのコラボで新商品続々!
コンビニのお弁当やおにぎりなどを売っているコーナーを見ると、台湾人のグルメに対する情熱をがっちりつかもうとしているのか、多くの目新しい商品が並んでいます。
中でも最近注目を集めているのが、有名なレストランやブランドとのコラボ商品です!
台湾のコンビニ大手「全家(台湾ファミリーマート)」は、台湾の有名中華料理レストランの「鼎泰豊」や、レストラン格付け本「ミシュランガイド」で一つ星を獲得した台湾料理の「山海楼」などとコラボした商品を販売しています。
■台湾ファミリーマートと鼎泰豊がコラボ!ソーセージ入りの卵チャーハン
鼎泰豊とコラボした商品では、ソーセージ入りの卵チャーハン(95台湾元=約460円)を販売。実際に食べてみたら、作りたてみたいにおいしかったです!
■セブン―イレブンと人気店のコラボ!台湾らしい「おにぎり」も
一方、台湾のコンビニ最大手の「セブン―イレブン」は、ミシュランで一つ星を獲得した台湾料理のレストラン「富錦樹台菜香檳」と協力し、中華風料理やおかず、おにぎり、スイーツなどを売り出しています。
このうち、ひき肉とニラを炒めた台湾料理「蒼蝿頭」を具材にしたおにぎり(42元)は食べてみると、具材がぎっしり詰まっていて、甘じょっぱい味がご飯とのりとよく合いました。
■日本ブランドとのコラボも!
台湾のコンビニ大手2社では日本ブランドとのコラボ商品も少なくありません。
台湾ファミリーマートでは、台湾でも多くの店舗が営業している日本の定食チェーン「大戸屋」と協力した商品があるほか、焼きたてチーズタルト専門店「PABLO」とコラボしたスイーツなども販売しています。
セブン―イレブンでは今年4月、石川県の高級旅館「加賀屋」とコラボした商品を発売しました。うどんや日本式の弁当などがあり、SNS上では「お弁当の見た目が美しい」や「海鮮おにぎりがすごくおいしかった」といったコメントが上がり、高い評価を得ているようです。
■ベジタリアンと健康食をアピール
台湾には「素食」と呼ばれる肉類を使わない料理を食べる「ベジタリアン」が多くいます。一方で、近年は健康志向が高まり、多くの人がたんぱく質が豊富で、低カロリーな食事を好む傾向もあります。コンビニもこうした商機を逃すまいと、サラダや栄養バランスが取れたお弁当をそろえたコーナーを設けています。
コンビニもこうした商機を逃すまいと、サラダやヘルシーなお弁当をそろえたコーナーを設けています。
■サンドイッチ、ハンバーガー、パスタなども
台湾人は海外のグルメに対する受容度が高く、目新しい食べ物を食べるのが好きな人が多いです。
こうしたことからコンビニではおにぎりや弁当以外にも、サンドイッチやハンバーガー、パスタなどの商品も多く販売し、頻繁に新しい商品が売り出されています。
■ホットサンドも人気
セブン―イレブンでは近年、ホットサンドも売り出しています。
専用の設備がある店舗限定ですが、台北市中心部では簡単に見つけることができます。味は洋風の「海鮮ホワイトソース」、日本から輸入したソースを使った「牛焼肉」などがあります。
このうち、デニッシュ食パンで小豆ともちを挟んだ商品はホットサンドの中でも人気を集めています。
■台湾小吃(シャオチー)を満喫!
セブン―イレブンと台湾ファミリーマートでは近年、台湾小吃(シャオチー、スナックの意味)の冷蔵・冷凍食品を売り出しています。
スパイスの入ったしょうゆベースのスープで食材を煮込んだ「滷味(ルーウェイ)」や台湾風唐揚げ「塩酥鶏」、小麦粉で作った生地とネギを焼き上げた「葱油餅」、蒸し焼き肉まんの「水煎包」といった夜市で食べられるメニューもあります。
■ホットスナックコーナーには煮玉子、おでん、中華まんがズラリ
続いてコンビニで販売されているホットスナックを紹介したいと思います。
茶葉蛋(煮玉子)やホットドッグ、関東煮(おでん)、中華まんである包子、焼き芋は台湾人が慣れ親しんだコンビニのホットスナックです。
これらのうち、茶葉蛋や関東煮、包子は数十年の歴史を持つ伝統的なメニュー。焼き芋が販売されるようになったのは後になってからですが、発売後は広く人気を集め、今となってはホットスナック売り場になくてはならない商品となりました。
■台湾風おやつもぜひ試して!
コンビニのお菓子売り場に入ると、台湾人が子どものころから食べてきたお菓子を見つけることができるでしょう。
ソラマメを原料にしたスナック菓子の「可楽果」や、食感がヌガーに似ているチョコレート「77乳加」、おつまみになるイカのおやつ「珍珍魷(ユウ)魚」などは長年にわたり人気のある商品です。
これらのお菓子は、他の輸入商品と競争するため、時には期間限定の味を売り出すことも。
コンビニでは最近、ドライフルーツなど地元産食材を使ったおやつも売り出されています。
■ドリンクエリアで「台湾味」探し!
台湾人は飲料を飲むのが好きで、台湾経済部(経済産業省)によると、非アルコール飲料業の生産額は2022年まで8年連続でプラス成長を遂げました。
最後に、台湾で数十年にわたって販売されている「台湾味」の飲料を写真で紹介したいと思います。台湾人なら一口飲めば、子どものころの思い出がよみがえってくる飲み物です。
写真中央の「咖啡(カヒ)廣場」はキャラメル風味のコーヒー牛乳です。右端の「純喫茶」は緑茶や紅茶のほか、グレープフルーツ風味の緑茶などの味もあります。
まとめ:台湾に来たらコンビニグルメも楽しんで
皆さん、特に興味を持った食べ物、飲み物はありましたか?
次回、台湾に旅行に来た時は試してみてください。
もっと台湾を知りたい方に「NNA POWER ASIA 台湾」
<この記事を書いたのは>
張成慧(チョウ・ナルエ)
NNA台湾編集部に勤める30代の台湾人女性。大学時代に交換留学生として日本に約1年間滞在して以来、日本が恋しく年に2回のペースで各地を訪ねています。旅やアート作品などを通じて、自身の感性が磨かれるものごとを見つけるのが好き。
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